介護現場で必要な口腔ケア【実践】~歯磨き・うがい・義歯の清掃~

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介護現場で必要な口腔ケア【実践】~歯磨き・うがい・義歯の清掃~

令和3年の介護報酬改定では「自立支援・重度化防止の取組の推進」として、「リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養の取組の連携・強化」が明記されました。

今回は、「介護現場で必要な口腔ケア【実践】~効果と事前準備~」をご紹介いたしますので、皆様のサービスの質の向上にご活用いただければ幸いです。


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歯磨き・うがい

歯磨き・うがい

口腔ケアの基本は、歯・歯肉のブラッシングとうがいです。

歯ブラシの選び方

歯ブラシの選び方

※歯ブラシは、毛先が開いてしまったら寿命です。

歯磨き

ただ力を入れてゴシゴシと磨けば良いというものではありません。力が強いと、歯や歯茎を傷つけてしまいます。5つのポイントを意識して行いましょう!

  1. 歯2本を目安に小刻みに動かしましょう。
    歯の形は曲面を描いているので、1度に多くの歯を磨くことは困難です。
  2. 歯と歯茎の境目に歯ブラシを45度にあて、マッサージするように磨きましょう。歯と歯の間に細菌が溜まりやすくなっています。
  3. 歯の外側を磨くときは、頬を広げて歯の根元に歯ブラシを入れましょう。
    奥歯と歯茎の間の隙間に歯ブラシを入れます。
  4. 前歯の裏を磨くときは、ブラシ後方部分を使いましょう。
  5. 高齢者の場合は、特にやさしく磨きましょう。
磨き残しやすい場所と効果的な磨き方の図

上記はあくまでも一般的な磨き方です。状況によって異なりますので注意をしましょう。

舌の表面にうっすらと白いものがつくことがあります。舌苔(ぜったい)と呼ばれるもので、ここに食べカスや細菌が付着しやすいため、歯磨きと合わせて磨きましょう。舌を磨くと、口臭が改善され、味覚がはっきりします。

歯ブラシを横に寝かせて、舌の奥から手前にやさしくこすってください。

口腔ケア用具

歯ブラシを工夫したもの

歯ブラシを工夫したもの
手に麻痺がある方は、歯ブラシの柄を太くする事で自分の力で磨きやすくなります。

歯間ブラシ

歯間ブラシ
歯間ブラシの代わりに楊枝を使うケースがありますが、歯茎を傷つけるのでやめて下さい。歯間ブラシの他にはデンタルフロスなども有効です。

電動歯ブラシ

電動歯ブラシ
介助の必要なお客様の歯磨きに有効です。ただし、強く当てすぎると歯や歯茎を痛めることがあるので要注意です。

磨き残しを確認

口腔内を確認し磨き残しがあれば、再度丁寧に磨きます。利用者本人が磨いている場合は、本人に再度磨いてもらいます。それでも磨き残しがある場合にはお手伝いしましょう。また、歯ブラシなどの物品は、次回すぐ使えるように水洗・消毒・乾燥させ、保管しておきましょう。

うがい

うがいには目的に応じた種類があり、うがいをするためのいくつかの条件、注意点があります。

目的別のうがい

  • 口の中を湿らせるうがい
    ぬるま湯・冷たい水・レモン水等を口に含んでもらいます。口腔内が乾燥しているときにこのうがいをすると、舌の動きが滑らかになる、話しやすくなる、食べやすくなるなどの効果があります。
  • 口の中をきれいにするうがい
    残渣物を除くのが目的です。水を含み、口の中で水を動かすように頬を左右に激しく5~6回動かし吐き出します。
  • 喉をきれいにするうがい
    喉に付着したほこりや細菌を取り除くことが目的です。水を含んだら、頭を後ろに傾けてもらい「ガラガラ」と音がするぐらいに口の中で水を動かします。

うがいの前のチェック

うがいの前に、下記にあてはまるかどうか確認しましょう。特に1と2に当てはまらない場合は、うがいという行為自体が難しい方です。

  1. 意識がはっきりしていること
  2. 唇が閉じられて、水を口の中に溜めておけること
  3. 頬、舌が動かせること
  4. 水を吐き出せること
  5. 頭をのけぞらせられること

利用者がうがいをする時の注意点

利用者がうがいをする際、姿勢と声掛けに注意しましょう。また、水の量は、おちょこ1杯分ぐらいを目安にしてください。

お客様にうがいをしていただく時の注意点
うがいは危険な行為です。決してあなどらないでください!

口腔内清拭

口腔内清拭

歯のない方やむせて誤嚥の危険がある方などは、軽く濡らしたスポンジブラシやガーゼを使って口腔内を清拭しきれいにします。むせる方は、特に肺炎などにかかりやすい場合があるので、十分に口腔ケアを行い清潔に保ちましょう。

清拭のときは、矢印のように奥から手前に拭くと誤嚥が防げます。スポンジブラシ・ガーゼなどは汚れたらこまめに取り替えましょう。

清拭のときは、矢印の様に奥から手前に拭くと誤嚥が防げます

舌や口腔内清拭の用具

義歯の清掃

義歯の清掃

義歯を使用している方は、義歯と歯の間に食物が残りやすくなります。口の中で炎症を起こしやすくなっており、また、義歯を外したままにしておくと、義歯が入りにくくなることがあります。
よりよい状態で義歯を使用するために、手入れをきちんと行いましょう

義歯の種類

総義歯
自分の歯が1本もない方が使用します。

部分義歯
歯が残っている方が使用します。留め金(クラスプ)を利用して固定します。

ブラッシングする際は、義歯を口から外して行います

洗面所に落として割らないよう、洗面器等に水を張るなどして工夫しましょう。
また、歯磨き粉はつけ過ぎると義歯が削れてしまうので、少量にするか専用の歯磨き粉を使用します。

入れ方・外し方

総義歯は、下あご用より上あご用の方が大きくなっています。
そのため、入れるときは上あご用から入れ、外すときは下あご用から先に外すとスムーズです。
また、部分義歯は、外れると飲み込んでしまって危険なので、歯に金具がきちんとはまっているかを確認することが大切です。

総義歯の入れ方と外し方

洗浄

義歯は義歯用歯ブラシでしっかりと洗うことが大切です。義歯用歯ブラシの毛が硬い部分は歯の部分を、毛が軟らかい部分は歯茎の部分を洗います。

部分義歯を使用している場合、クラスプを掛けている歯は残渣物がたまり虫歯になりやすいので、歯間ブラシなどを使用して義歯と金具の接着部分などをしっかりと磨きましょう。

また、義歯洗浄剤を使うのも良いですが、それだけでお手入れを終わらせるのではなく、できる限り歯ブラシで磨きましょう

義歯用歯ブラシ

堅い毛と、柔らかい毛に分かれており、義歯の歯茎の部分と歯・金具の部分との使い分けが出来ます。

保管

長時間義歯を外しておくと、歯肉がやせ細って合わなくなります。可能な限り日中は口内へ装着しておきましょう

また、義歯は乾燥すると壊れやすくなります。就寝前には、義歯を外して水の中に浸しましょう。

3日に1回は義歯洗浄剤を使い、洗浄と殺菌をしましょう。1日8時間は外し、歯茎を休めましょう。
※市販の洗浄剤を使用する場合は、使用上の注意をよく読んでください。

まとめ

コロナ禍でマスク生活になり、主に口の渇きを訴える「口腔乾燥症(ドライマウス)」も増えています。

高齢者はこの原因の一つとして「義歯の不都合」があげられています。義歯が合っていないと、しっかり嚙むことができず、唾液の分泌もされません。利用者のQOLのためにも、きちんと合っている義歯かどうか確認することが大切です。

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