採用に強い事業者は何をしている?魅力の伝わる採用PR方法

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採用に強い事業者は何をしている?魅力の伝わる採用PR方法

採用活動を成功するためには、求職者に自社の存在を知ってもらい、その取組や求人情報に関心を持ってもらう必要があります。よほどの知名度・ブランド力がない限り、待っているだけで存在を知ってもらったり、応募が来ることはなく、採用をする企業は様々な取組で求職者にPRをしていくことになります。そういった採用PRを通して応募が集まる企業と、応募がなかなか集まらない企業では、どのような違いがあるのでしょうか。求職者に関心を持ってもらい、応募につなげていくためのポイントを紹介します。

いったい何がPRできる?自社の“強み”を理解する。

採用PRを成功させるためには、以前の記事【「誰でもよいから採用したい」では、誰も採用できない?採用成功のためにターゲットを定めよう 】 でもご紹介したように、まずは「誰をターゲットにするか?」ということを定めることが重要です。(ターゲットが曖昧だと、PR内容がぶれてしまいいます。)

ターゲットが定まったら、次はPRできるポイント、つまり「自社の強み」を探していきます。

  • 事業展開
  • サービス内容やサービスでのこだわり
  • チームや人の魅力(どんな人が働いているか?)
  • 働く環境(職場はどんなところか?)
  • 給与などの条件や福利厚生などの人事制度 など

「このターゲットならば、このような情報が気になるのでは?関心があるのでは?」と、様々な切り口から自社の特徴やPRできるポイントを探してみましょう。

比較するポイントが曖昧だと、求職者側も何を基準に選んでよいか分からなくなり、結果として「こちらの方が近いから」「こちらの方が50円時給が高いから」と条件の差のみ比較・で選択する形となります。採用活動が成功している企業の多くは、このPRする内容が明確で、発信がぶれていないために、求職者に「この会社は〇〇が強い」という認識を持ってもらうことができます。そうすると、「A社はB社より時給は少し安いけど、こんな良さがある」といったように、本来は比較されなかったケースでも、選択肢に加わることができ、結果としてより多くの採用につなげることができると言えます。

より多くの人に関心を持ってもらうために、自社の特徴・強みを意識的に発信することは、採用成功のポイントになります。

強み・特徴が見つからない時は?自社の「こだわり」を探してみよう。

「そうは言っても、なかなか自社の強みと言えるものがないな…」と悩まれる方も多いかもしれませんが、その場合は「強み」を「大切にしていること」や「こだわり」という言葉に置き換えて検討してみるとよいかもしれません。PRしたいものは何も自社固有なものや、他社と圧倒的に差別化できる特別なものである必要はありません。組織としてどのようなことを大切にし、実践しようとしているのかというメッセージも、求職者にとって、他社と比較する際の重要な情報になります。「私たちは、このようなことを大切にしています」と自信をもってPRできる部分を探してみましょう。

また、「自社らしさ」を見つけるためには、近隣で採用活動をしている競合(同業の場合も、他業種の場合もあると思います)が、採用活動の中でどのようなPRをしているのかをリサーチするのもおすすめです。競合のPR内容を見ていく中で、「うちの方がこの制度は充実しているな」と感じられる部分や、「A社はこのようなPRをしているけれど、うちの場合はこうだな」などと違いが見えてくる部分があれば、そこが差別化のポイントを考えるきっかけになるはずです。

「うちの強みは〇〇です」で終わらせない!PRの際のポイント。

PRポイントが見えてきたら、採用活動の中で実際に発信を強めていくことになりますが、その際のポイントは「事実を伝える」だけで終えるのではなく、「共感してもらう」ことを意識することです。具体的には、「うちの強みは〇〇です」といった簡単な紹介で終えずに、なぜそれを大切にしているかといった背景や、具体的な内容も合わせてPRしていくことで、求職者にリアルなイメージをつかんでもらうことをねらっていきます。

例えば研修制度の充実をPRしたい場合、「弊社は研修が充実していて、このような研修をしています。」といった研修内容の羅列のみでは、「研修をやっている」という事実しか伝わらず、少々もったいないと言えます。そういった情報に加え、「〇〇という目標を実現するために、社員に××というスキルを身に着けてもらいたいから」という人材育成の指針であったり、受講した社員の声や感想などを合わせて発信することで、成長意欲・学習意欲の高い求職者に、より関心を持ってもらう内容になっていき、求職者にとっても検討する材料が増えることになります。

このように、「求職者に何を感じ取ってもらいたいか?」ということも意識しながら、より具体的な発信ができると、「自社の強み」「自社らしさ」が求職者の共感を生み、応募にもつながっていきます。

目指すのは、「皆に何となく伝わる」ではなく、「ターゲットに刺さる」こと

採用PRを考える際には、「共感してもらうこと」が大切と紹介しましたが、この際に意識していただきたいのは、様々な価値観や希望条件がある中で、全員に共感してもらうPRを実行するのは至難の業と言えます。上手くいかない採用PRでは、「このような内容を発信すると、〇〇の人たちが関心を持ってもらえないかも」と懸念して、無難な情報発信にとどまってしまうことが多くあります。ですが、それでは結局誰からも応募につながらないことになってしまいます。優れた採用PRは、「見た人全員に何となく共感してもらえる」ということではなく、「多くの人には興味を持ってもらえなくとも、採用したい人には強く共感してもらえる」というものであると思います。ターゲットを明確にした上で、その人たちだけに届けるくらいの気持ちで、思い切って「自社らしさ」を届ける意思を持つことが、採用成功につながるはずです。

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