【老健編】介護施設別「受かる」志望動機の書き方(例文付)

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【老健編】介護施設別「受かる」志望動機の書き方(例文付)

老健に応募する場合は、老健にどのような利用者さんが入居されていて、現場ではどのような仕事やケアを行うのかを理解し、自分に合った職場であるかを見極めることが大切です。自分に合うかどうかの判断は、今までの経験を振り返り、自己分析をすることから始まります。本記事では自己分析の方法や採用担当者の目にとまりやすい志望動機の書き方を解説します。老健への転職を希望している方向けに、ケース別の志望動機の例文もご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

老健(介護老人保健施設)とは

病気などで入院していた高齢者が在宅復帰できるように支援する施設が老健(介護老人保健施設)です。医師の指導の下、看護師や介護士だけでなく、作業療法士や理学療法士等によるリハビリテーションを行う等、多職種がそれぞれの専門性を活かして連携し、利用者さんの在宅復帰を目指します。

利用者さんの特徴

老健を利用できる方は、おもに要介護1~5と認定されていて、在宅復帰に向けたリハビリテーションが必要な方です。入院治療の必要がなく、病状が安定していることも条件となります。

仕事内容、ケアの特徴

老健の特徴は、在宅復帰を目指すために、利用者さんの自立を促すケアを行う点です。医師や看護師、リハビリテーション職、生活相談員、介護職などの多職種が連携し、チームとして医療と介護のサービスを提供します。

介護職は主に入浴や排泄、食事、更衣など身の回りのケアを、生活リハビリテーションとして提供します。入所期間は3か月~6か月のため、入所者のローテーションが早く、限られた期間で目標を達成するための関わりが必要です。

老健(介護老人保健施設)の志望動機を考える事前準備

魅力的な志望動機にするためには、企業研究自己分析が重要です。

応募する事業所の特徴を理解する(企業研究)

その事業所が自分に合っているかどうかを見極めるためには、事業所についてよく研究する必要があります。

まずは老健という施設形態が自分の希望に合っているかを考えましょう。その次に同じ老健でも仕事内容や特色、職場の雰囲気、制度の有無などが異なりますので、施設ごとの特徴を調べましょう。

介護施設のホームページや求人情報などから、企業情報、仕事内容、特徴、取り組まれている制度、採用情報、ほかの施設との違いなどの情報収集を怠らないことが大切です。

自分の強みと弱み、今後の目標を明確にする(自己分析)

その事業所が自分に合っているかを判断するために、自分のことをよく知る必要があります。客観的に介護職としての自分をみる方法が自己分析です。

自己分析は、「テーマをあげる→テーマについて答えを出す→その答えについて「なぜだろう」と自分に問いかけて掘り下げる→自分を客観的に捉える」作業です。

自己分析をすることで介護職としての自分がどのような人間であるかをよく知ることができ、面接での自己アピールにもつながります。

次のようなテーマで自己分析をしましょう。

  • 長所、短所
  • 得意、不得意
  • 介護職として働くにあたって大切にしたいこと
  • 仕事をするうえで絶対に譲れない信念
  • 仕事をするうえで必要としないこと
  • 今まで仕事をしてきたなかでいちばん心に残っているエピソード
  • 今後どのような介護職を目指すか(1年後、3年後、5年後の理想像)

採用担当者の目に留まる志望動機の書き方

採用担当者が志望動機を読んで、「ここで働いてほしい」というイメージを持ってもらえるように、はっきりとわかりやすい内容で書くことがポイントです。

これまでの仕事や経験で得た強みをアピールする

志望動機は、自分の体験経験エピソードを入れたり、経験を通して学んだこと強みを入れたりして、より具体性を持たせると良いでしょう。利用者さんや同僚とのエピソード、職場での取り組みなどから得たことをわかりやすく伝えます。

次のような経験を参考にしてみましょう。

  • 「やりがい」が感じられたエピソード
  • 考え方が変わるきっかけになったエピソード
  • 上手くいかなくて悩んでいたときに、乗り切った方法
  • 努力や工夫をして乗り越えた経験
  • 仕事を通して身についたことや学んだこと
  • 嬉しかったことや励みになった経験
  • 同僚と協力して成し遂げた経験

応募する企業や事業所を選んだ理由を明確にする

志望動機は、応募先の事業所や企業を選んだ理由をはっきりと示します。

「企業理念に共感しました」「この職場で経験を積みたいです」など、漠然とした理由ではなく、自分の経験、エピソードに絡ませた根拠のある理由を示し、説得力のある志望動機としましょう。

入職後に自分がどのように貢献できるかを具体的に説明する

応募先の事業所に入職したあと、どのように貢献できるかを説明します。これまでの経験や自分の長所と短所を活かしてどのようなことで戦力になれるのか、どのような仕事をしていきたいのかを具体的に示し、採用担当者が採用後のイメージを持ちやすいようにします。

「一緒に働きたい」「○○で活躍してほしい」と思ってもらえるように、今までの経験から得た強みと情報収集した企業の特性を結びつけることがポイントです。

将来の目標やキャリアビジョンを伝える

「1年後は○○を習得していたい」「3年後は○○の資格を取得する」「5年後はリーダーとして活躍したい」など、将来の具体的な理想像や段階的なキャリアビジョンをわかりやすく伝えます。

仕事に対して前向きである印象を与え、採用後の見通しを持ってもらいやすくなります。

老健を希望する場合の志望動機の例文

老健を希望する場合の志望動機の例文を目的別に紹介していきます。

特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームから老健への転職を希望する場合

経験

特養で3年間の経験があり、要介護度の高い方の介護も経験して身体介護のスキルを高めてきました。

理由

もっと多様な症例の介護や、在宅復帰に向けた医療・介護・福祉のトータルな支援を学びたいと思い、チームアプローチを大切にしている貴施設で働きたいと思いました。

貢献

利用者様の生活介護にあたり、日々の変化にも気づくことができるようになってきました。今度は利用者様の自立に向けてどのような支援が適切かという気づきに活かしていきたいと思います。

目標

どのような症例に対しても、その人に合った介護が提供できるようになり、ご自宅で生活を継続できるように支援をしていきたいです。

訪問介護員から老健への転職を希望する場合

経験

訪問介護で2年間の経験を積み、その人のニーズに合わせた介護を行ってきました。

理由

訪問では基本的にひとりで利用者様と関わることが多かったため、他職種の視点からも利用者様を捉えられるようになりたいと思い、チームケアに取り組むことのできる貴施設を志望いたします。

貢献

訪問では自分ひとりで状況を判断する力がつき、家にあるもので工夫するなど、多様な介護の仕方を身につけることができました。どのような環境でも介護できるスキルが備わったと思います。

目標

同僚や他職種と協働する環境で、いろいろな関わりや考えに触れ、知識や視野を広げていきたいです。

経営理念や介護方針に共感し、老健から老健へ転職を希望する場合

経験

昔から地域に根付く病院経営の老健で、介護職員として6年間勤務してきました。

理由

前施設は系列の病院や施設間の入退所も多くあったのですが、貴施設では超強化型老健として地域の結びつきを大事にし、在宅での生活を支援するという方針に興味を惹かれました。

貢献

老健での経験があるため、介護職員としての仕事は一とおり身についています。また、前向きな性格なので、新しいことにも興味を持って取り組めます。

目標

老健ではそれぞれの専門職の専門性が求められる環境のため、介護福祉士としての専門性を高めていきたいと思っています。

従来型老健からユニット型老健への転職を希望する場合

経験

多床型の老健での勤務経験があり、多くの入所者のケアにあたってきました。

理由

前職場では一人ひとりの入所者に時間を割けない点を歯がゆく感じていました。一人ひとりに寄り添うケアを行いたいと思い、ユニット型である貴施設を志望いたします。

貢献

多くの症例をケアしてきたため、どのような症例でも対応できます。

目標

一人ひとりのニーズに沿ったきめ細かいケアができるようになりたいです。

介護未経験からの老健への転職を希望する場合

経験

営業時代は高齢者の方を担当する機会が多く、接しているうちに介護業界に興味を持ちました。

理由

貴社の『人を育てる』という経営理念に心を打たれ、ここでなら自分も成長しながら、高齢者の方にも良いサービスを提供できると思いました。

貢献

営業職では相手に合わせたコミュニケーションを心がけ、お客様との信頼関係を築いてきました。介護は未経験ですが、営業で培ったコミュニケーションスキルを活かすことができると考えています。

目標

一から介護職について覚えていき、介護福祉士を目指したいと思っています。

老健の特性を知り、自分に合った職場を選択しよう

老健は在宅復帰を目指す方が限られた期間入居する施設で、医療職と介護職、福祉職がチームとして入居者の自立を支援します。リハビリを強化している施設や多床型の施設、ユニット型の施設など、老健によっても特色が異なります。自分を客観的に捉えて自分が介護職としてどのように働きたいかを整理し、自分に合う環境で目標とする介護職を目指せる職場を選択することが大切です。