職場内教育(OJT:On the Job Training)は、日常の仕事の中で教育・指導を行うことにより実践力を高める目的があります。
職員は介護の知識を深め、技術をみがき、常にご利用者やご家族の皆様が何を望んでいらっしゃるか、相手の立場に立ち、気づくことが大切です。そして、ご利用者やそのご家族の期待を上まわる真心こめたサービスを心がけ、事業者は、地域社会への貢献であり、ご利用者やご家族の皆様へ、信頼と安心、及び良質の介護サービスを提供する使命があります。
今回は、『職員へのOJT~サービスと接遇マナー』をご紹介しますので、皆様のサービスの質の向上にお役立て頂ければ幸いです。
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サービスについて
お客様は、施設や事業所に対して一つのイメージを描きます。その施設や事業所で出会ったもっとも不愉快な対応を基準にして評価をします。施設や事業所の良かった点より、どちらかというとマイナスな印象が強く残ります。例えば窓口の対応はとても親切で良かったが、介護職員の説明は不親切だったという思いは、施設や事業所全体にとってマイナスの評価になってしまいます。サービスは施設や事業所全体で統一して行いましょう。
接遇マナーとは
ホスピタリティという言葉は、ホテルやレストランなどでよく使われていますが、「厚遇、手厚いもてなし」という意味があります。介護サービスにおいてもこの「ホスピタリティ」が接遇の重要なポイントとなります。お客様である「ご利用者」またそのご家族に、気持ちよく施設や事業所を利用して頂けるよう、施設や事業所の一員として「心からのおもてなし」を心がけましょう。
接遇、マナーの基本
①身だしなみ
身だしなみの基本は「清潔」「調和」「控えめ」。毎日仕事を始める前に、身だしなみのチェックを習慣づけましょう。
②表情
明るい表情は、ご利用者の心を明るくします。逆に表情の暗い人は周りの雰囲気を暗くするだけでなく、相手に不安を与えます。「顔の表情」と「声の表情」がサービス全体のイメージを左右します。プロとして常に「笑顔」のサービスを実践しましょう。
『笑顔を身につけるためのポイント』
- 笑顔は心から
- 笑顔は目と口で
- 笑顔は日ごろの生活態度から
- 笑顔は健康から
③態度・動作
美しい動作は見ている人に気持ちの良い印象を与えるだけでなく、サービスに対しての高い信頼感につながります。相手を心から歓迎する気持ちを常に持ち、不愉快な思いをさせないように快適に過ごして頂くための努力をしましょう。
④言葉づかい
言葉は素直な気持ちの現れです。疲れてイライラしている時はつい言葉もぞんざいになりがちです。ご利用者の中には、職員のちょっとした言葉に傷つき、不安や苦痛を感じている方もいらっしゃいます。どんなに忙しいときでも、わかりやすい言葉で丁寧に話すように心がけましょう。
⑤心づかい
「小さな心づかい」の積み重ねが「大きな信頼」を築きます。相手の立場に立ってものを見て、考えて、心をこめて行動しましょう。
⑥あいさつ
あいさつは心のコミュニケーションです。職員が優しい笑顔で接してくれることをご利用者は望んでいます。目と目があったらまずあいさつ、自分のほうから積極的にあいさつするように心がけましょう。
⑦電話対応のマナー
電話は声だけの対応です。言葉づかいや雰囲気が重要なポイントになります。感じのよい対応は、施設のイメージアップにもつながります。自分は施設を代表して電話を受けるのだという自覚を持ちましょう。
電話のかけ方【例】
A, いつもお世話になっております。○○○ケアセンターねこの手の○○○と申します。
B, こちらをご利用頂いています○○様のご利用予定の件でお電話させて頂きました。本日はケアマネジャーの○○様はいらっしゃいますでしょうか?
C, (相手が不在)それでは、また後ほどお電話させて頂きます。では失礼致します。
電話の受け方【例】
A, お電話ありがとうございます。○○○ケアセンターねこの手の○○でございます。
B, ○○園の○○様ですね、いつもお世話になっております。
C, (○○センター長あての電話で、センター長が不在)○○はただいま外出しております。戻り次第ご連絡させて頂きますので、恐れいりますがご連絡先をお教え頂けますでしょうか?03-0100-0000ですね、承知しました。
『電話美人の5原則』
①ほほえみを絶やさずに
②ハキハキと明るい発音で
③電話機は丁寧に扱いましょう
④相手に対して礼儀正しく
⑤コスト意識を持ちましょう
接遇のポイント
①言葉づかいは丁寧に「・・・です」「・・・ます」を基本にしましょう。
②ご利用者のお話、訴えはきちんと聞く姿勢でうかがいましょう。
③ご利用者は名字を「さん」付けで呼び丁寧に話しかけましょう。
④ご家族にも積極的にあいさつやねぎらいの言葉をかけましょう。
⑤職員同士の会話の言葉遣いは丁寧に話しましょう。
⑥ケアで知り得たご利用者のプライベートな情報(個人情報)は、安易にもらしてはいけません。情報の取扱は慎重に行いましょう。
まとめ
介護従事者は、礼儀正しく、誠実で、謙虚であることが必要です。世の中には法律があり、いろいろな規則やルール、制度がありますが、法人にも同じように、決められたルールがたくさんあります。介護保険法を遵守した施設や事業所の運営もそのひとつです。私たちは、高齢者の尊厳を守り、プライバシーを保護しなければなりません。特に、ご利用者やご家族の個人情報を漏らしてはいけません。接遇もその一つだということを周知徹底下さい。