【未経験向け】介護転職の志望動機の書き方・伝え方4つのポイント(例文付)

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【未経験向け】介護転職の志望動機の書き方・伝え方4つのポイント(例文付)

未経験だとアピールできるスキルや資格がないため、志望動機で自分の気持ちや熱意を伝え方に悩む人も多いのではないでしょうか。実際に志望動機を書こうとすると、どんな内容が良いのか悩んでしまうことがあります。そこで、この記事では未経験者の方が介護職へ転職する際の志望動機の書き方や伝え方を、例文を用いて解説します。今までの経験や体験が意外なアピールポイントになることもあるので、自分の強みを活かした志望動機を作って、働きたい気持ちをしっかり伝えましょう。

未経験から介護職を志す場合に志望動機が重視される理由

介護業界は常に人手不足が続いており、超売り手市場となっています。そのため、未経験者のなかには、介護の仕事は誰でもできるという考えで志望し、入職前と後でのギャプから早期退職につながる方も多く、中途採用の場合はこうした事態を避け、本当に介護業界で頑張りたいと考える人に働いてもらうためにも、志望動機が重視される傾向にあります。

また、未経験者の場合、専門的なスキルや知識がないため中途採用では何よりも人柄が重視されます。それでは、どのような人柄の人が介護の仕事で求められるのかチェックしていきましょう。

介護職で求められる人柄とは

介護職で求められる人柄は大きく4つあり、それぞれが実際の仕事と大きく関わっています。

協調性がある

介護の仕事は介護士だけでなく、看護師やご家族など多くの人と協力しながら行います。自分の意見だけを通そうとするのではなく、相手の主張や気持ちを汲み取って最適な介護方法を模索するような、チームワークを大切にする人が求められています。

人と接することが好き

利用者さんや職員とコミュニケーションをとりながら仕事をしていきます。なかでも、コミュニケーションは利用者さんの不安を取り除くための重要な手段です。人と積極的に関わりたい、人と会話することが好きな人ほど負担なく仕事を続けられるでしょう。

相手に合わせて寄り添える

自分が効率的に仕事をしたくても、他の職員や利用者さんは思いどおりに動くとは限りません。相手の行動が遅かったり、うまく考えを伝えられなかったりしても、イライラせずに相手のペースに合わせて動くことが大切です。相手に合わせてもらうことを期待するのではなく、自分から相手に合わせられる人が望まれています。

洞察力がある

利用者さんのちょっとした変化の裏には、病気の初期症状やケガの可能性があります。こうした変化を見逃してしまうことで、入院などが必要になるケースなど、生活に支障をきたしてしまう場合があります。そのため、普段から利用者さんの状態や行動に興味を持ち、ささいな変化にも気づける洞察力を持っている人が活躍できます。

未経験者が介護職に応募する際の志望動機のポイント4つ

志望動機は人柄を重視する介護業界では重要なアピールポイントです。そこで、良い印象を持たれる志望動機を作るための4つのポイントを解説していきます。

ポイント1 なぜ未経験から介護職を志したのか

施設側は「介護の仕事は未経験者がイメージするよりも厳しく、軽い気持ちでは長続きしない」とわかっています。介護職を志した理由が明確なほど、その理由がモチベーションになり厳しいことがあっても頑張れると判断してくれるでしょう。

特に、介護職に興味を持つきっかけを具体的に表現すると、志望理由がより明確に伝わります。「身近の人の介護をしていた」「実際に老人ホームで介護職員に助けられた」など、小さなことでも良いので、志望動機に付け加えておきましょう。

ポイント2 なぜ応募する施設を選んだのか

福祉施設には、特別養護老人ホームや老人保健施設、グループホームなど多様な形態があり、それぞれの事業者ごとにケアの内容や利用者さんの状態が変わります。自分のやりたいことや目的と施設の形態が合わないと、他の施設へと転職するきっかけになってしまうこともあります。

そこで、どうしてその施設の求人へ応募したのか、その理由も明確に伝えられることが大切です。経営理念や、力を入れているケアの内容などを踏まえて説明ができるようになると、熱意が伝わりやすく他の応募者よりも有利になるでしょう。

ポイント3 なぜ自分が介護職に向いていると考えたのか

実務経験のない未経験者が介護職をやりたいと思っても、その適性があるのか施設が判断できず、採用の決め手に欠けることがあります。そのため、自分のいままでの経験をどのように介護の仕事に活かせるのか、どうして介護職に向いていると考えたのかを説明できると大きな強みになります。

たとえば、「実際に老人ホームでボランティアをして高齢者と関わっていた経験がある」「前職はサービス業で接客姿勢を褒められた」など、具体的な経験を話せると良いでしょう。入職後に施設で働くあなたの姿をイメージしてもらうことが重要です。

ポイント4 採用されたらどのように働きたいか(キャリアプラン)

イメージとのギャップで離職者が増えてしまうからこそ、具体的に仕事内容を把握し、どのように働きたいかを伝えられることは強みになるでしょう。さらに、資格の取得やスキルの習得など、採用後のキャリアプランをしっかり話せると、自分のやる気や意欲を採用担当者へ伝えられます。

特に、介護の資格は実務経験の年数によって受験資格が決められています。資格要件を満たすまでは、前向きに仕事に取り組んでくれると感じてもらえれば、採用されやすくなる傾向があります。キャリアプランが具体的なほど的確なPRになるでしょう。

未経験でも介護職で活かせる4つのスキル

未経験者は資格を持っていないことも多く、アピールポイントが少なく感じるかもしれません。しかし、介護職でも活かせるスキルがあるので、次の4つのポイントに当てはまる場合には、志望動機にしっかりと取り入れていきましょう。

スキル1 体力

介護職は重い利用者さんをベッドへ移乗させたり入浴介助をしたりと、体力を使う仕事です。効率的な体の使い方を学んでも、体力がないと毎日働くのはキツく感じてしまいます。そのため、体力があることは欠かせないスキルとなります。スポーツや肉体労働の経験がある人は、その経験をアピールしていきましょう。

スキル2 コミュニケーション能力

介護の仕事のなかでもコミュニケーション能力は重要なスキルです。自然に利用者さんに声掛けができる人は、どの施設でも重宝されます。「初めて会った人ともすぐに打ち解けられる」「人の話を聞くのが好き」といった何気ないことでも大きなアピールポイントになります。

スキル3 親族等の介護経験

介護の資格はなくても、少しでも経験があれば仕事へのギャップが少なく、仕事内容も理解しやすくなります。そのため、親や祖父母などの介護経験があることは、大きな強みとなります。自宅での介護と施設での介護は異なりますが、全く経験のない人と比べると一歩有利になるでしょう。

スキル4 家事経験

働く施設にもよりますが、無資格で働く場合、最初のうちは料理や洗濯などの日常的な行動のサポートがメインです。そこで、日常的な家事の経験もアピールできるスキルとなります。「毎日お弁当を作っている」「掃除や洗濯を楽しんでできる」など、家事経験も忘れずに志望動機に組み込みましょう。

志望動機・自己PRの書き方(例文・ポイント)

ここでは、実際に志望動機や自己PRの例文を紹介していきます。上記のポイントを踏まえてどのように志望動機を作っていくのか、ぜひ参考にしてください。

家族の介護がきっかけになった場合の志望動機の例

病気により父の介護が必要となったことで、母と一緒に父の介護をしていました。介護の中でケアマネジャーやデイサービスの職員さんに助けていただきました。手厚いサポートで困っている家族のために働ける介護職の大切さを知り、自分もそのような職業を目指したい思う気持ちが強くなり志望しました。

介護職での経験はありませんが、前職では接客業をしておりましたので、笑顔とコミュニケーション能力には自身があります。入職後は、これまでの経験を活かし、常に明るい笑顔で、利用者さん一人ひとりに寄り添ったケアができる介護士を目指していきたいと思っています。

家族が利用する介護施設の職員がきっかけになった場合の志望動機例

私の母はショートステイを利用しており、私もお迎えのためにその施設へ行くことが何度もありました。伺うたびに気にかけてくれる職員さんがきっかけになり介護職を目指すようになりました。

私は学生の頃から野球をしており、現在も体の健康状態には気をつけています。体を使った仕事が多いと聞いた介護職でも、自分の力を活かして働けると考えています。

介護施設でのボランティアがきっかけになった場合の志望動機

私は学生の頃からボランティアに参加しており、昔から高齢の方との触れ合う機会が多くお話を聞くのが好きでした。今も休日には傾聴ボランティアに参加しており、もっと利用者さんと関わる仕事がしたいと思い志望しました。

今は事務職として働いており介護職の経験はありません。ですが、ボランティアを通じて培ってきたコミュニケーション能力が介護職でも活かせると考えております。

面接での志望動機・自己PRの伝え方

面接で志望動機を聞かれたときには、履歴書に記入した内容をそのまま話すのではなく、少し話を膨らませて伝えるのが良いでしょう。ただ、履歴書の内容と矛盾するような内容は避け、あくまでも補完する内容に留めておきましょう。

また、面接の担当者が疑問に思うようなところには、あらかじめ回答を考えておくことも大切です。「たとえばどのようなことをしたいですか?」「具体的にはどのような介護をしていたんですか?」などの質問にしっかり答えられるようにしておきましょう。

面接での回答例

私は祖父の介護を母と一緒に手伝っており、介護職員の方やケアマネジャーの方に助けていただく機会やたくさん関わる機会がありました。

(具体的には、ケアの内容や家族の休日のとり方、車椅子などの器具の選定を、私達や本人の要望に基づいて考えてくれました。)

こうしたなかで(自分も同じように利用者さんやご家族の助けになれる)介護職を目指したい思う気持ちが強くなり志望しました。

介護職での経験はありませんが、前職で接客業をしており多くの人と関わりながら従事していました。

(たとえば、クレームがあった場合、どうしてそのクレームが生まれたのかお客さんの立場に立って考え実行してきました。)

入職後は、前職の経験を活かし、常に利用者様の立場を考えながら、最適なケアができる介護士を目指していきたいと思っています。

志望動機は自分の言葉で伝えることが大切

いくつかの例文を紹介しましたが、志望動機を伝えるうえで重要なのは自分の言葉で文章を作ることです。上記や本などの例文をそのまま使うと、立派な文章ができあがりますが、その文章では具体的な内容になりづらく、自分の気持ちを伝える説得力がなくなってしまいます。

そのため、例文を参考にしながら自分の言葉や体験に置き換えて、自分だけの志望動機を作り上げましょう。完璧な文章でなくても、自分で作り上げた志望動機は担当者にしっかりと気持ちが伝わります。

まとめ

介護業界は人手不足の施設が多く、未経験者でも積極的に採用しています。しかし、どんな人でも採用されるわけではなく、その施設で長く働けるか、頑張れるかなどを志望動機から判断しています。介護職の理解を深めて、実体験や明確な将来のキャリアなど、具体的な言葉であなたの気持ちを伝えられる志望動機を作りましょう。

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