車の運転による事故を防止するためには、「かもしれない」といった危険予測が重要です。
日頃の事故防止ともし事故が起こってしまった場合に適切な対応ができるよう、今回は『適切な交通事故対応』をご紹介します。
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頻繁する事故状況・原因とは
交通事故が起きる状況として、主に下記の5つが挙げられます。事故を起こさないために、それぞれどのような対策を取ればよいかまとめました。
交差点進入時及び交差点付近の左右不確認による衝突
交差点および幹線道路への進入の際には、まず十分にスピードを落としましょう。自身の目で信号と左右の確認をし、安全が確認できたら交差点へ進入しましょう。右折や左折をする際には早めに合図を出しましょう。
前方不注意による相手方との追突
特に信号待ちからの発進の際は、前方から視野を外さないようにし、また前方の車両だけでなく2台前の車両の動きにも注意しましょう。車間距離は『2秒』あけましょう。2秒とは危険を感じ回避できるまでの最低限の距離であり、前方車両が通過した地点に自分が乗っている車が2秒後に到達することを指します。
車幅感覚の不認識による障害物との接触および対向車とのすれ違い様の接触
目視と実際の幅では大きく差が出る可能性もあります。「すれ違うことが可能だろう」という感覚は持たずに、慎重で確実な通過を心掛けましょう。
後退中の障害物等への接触
後退する際は、サイドミラーだけでなく後方を向いて確認し、目視でも確認しましょう。ハンドルは切りすぎずに危ないと感じたら前進し切り返しを行いましょう。大型車両の後退の際は後方確認をお願いします。
路地等からの出会い頭による接触事故
見通しの悪い交差点や路地では、「人が飛び出してくる『かもしれない』」運転を心掛けましょう。
予防運転の7項目を毎日読んで実施しましょう
安全な介護業務は屋内だけではなく、屋外でも十分注意して成り立つものです。毎日の朝礼などで下記を確認し、安全運転を心がけましょう。
- 「かもしれない」運転の実施:「だろう」運転ではなく「子供が飛び出す『かもしれない』」運転をしましょう。
- 自転車に注意する:在宅介護の利用者を送迎する時間帯は、子供の登下校や出退勤時間と重なります。T字路・十字路・歩道から車道への飛び出しを想像し、減速・確認をしましょう。
- 左右確認の徹底:基本に戻って運転し、右、左、もう一度右を確認しましょう。
- 信号機は自分の目で:交差点で自分の進行方向が青でも衝突する可能性は0ではありません。信号機は補助として周囲の確認は自分の目で行いましょう。
- 早めの方向指示器を:後方からの追突を防ぐにはウィンカーを出してからブレーキを踏みましょう。
- 停止線でとまり安全確認:停止線では必ず停止し安全確認をしましょう。相手に車の存在を伝える事も出来ます。夕方には早めのライト点灯も効果的です。
- 必要に応じてクラクションを鳴らす:歩行者や自転車に乗った人は後方からの車に気付きにくくなっています。並列走行や危険を感じたらクラクションを鳴らしましょう。
事故発生後の対応
注意をして運転していても、事故を起こしてしまった場合はどのように対応すべきでしょうか。
事故が起きた後の重要ポイント
事故の相手方はこちらの態度や対応の仕方をよく観察しています。対応の誤りがトラブルに発展してしまうケースも想定されます。事故後のトラブルは当事者の精神的負担になり、多少なりとも業務に支障が出てしまう可能性が考えられますので、正しい対応でこれ以上のトラブル防止に努めなければなりません。
3つのポイント
① きちんと謝罪を行う
保険会社による「事故現場で相手方に謝罪をすると全面的に非を認めることになるからその場では謝罪をしないこと」という指導をよく聞きますが、これは過失責任の割合や賠償金について具体的な話をしてはいけないという意味ですので、明らかにこちらに過失がある場合は必ず謝罪しましょう。
②自分事であると受け止める
事務処理や保険会社への折衝は会社で行いますが、相手方に対し「事故後の対応は全部会社が行います」と強調させる必要はありません。あくまでも事故当事者は運転者本人であることを自覚して相手方と言葉を交わしてください。「会社の車両なので会社と相談し後ほど連絡いたします」とお伝えください。
③警察の介入を受け入れる
相手方が「急いでいる」「軽い事故なので」などと警察への連絡を拒んだ結果、過失責任の割合や賠償金の額でトラブルが生じた場合に警察の事故証明がないと正当な主張が受け入れられない可能性がありますので、どんな状況下でも警察の介入を受けてください。
事故発生時の対応編(相手方がいる場合の対応手順)
①状況把握
- すぐに車を止め事故の相手方の安否確認
- 負傷者がいる場合は救急車の手配と手当てを行う
救急車を手配する際の判断ポイント
明らかに軽症な場合を除いて、通報するか迷った場合や明らかに治療が必要な場合は通報を行う
【注意事項】
- 交通の防げにならないように注意する
- 相手に無断で現場を離れない
- 明らかに当方の過失が大きい場合は、相手方に謝罪する
- 負傷者が利用者の場合、本人が大丈夫と言っていても確信が持てない状況下でも通報する
②警察へ通報
- 相手が車でも、歩行者でも、自転車等でも必ず警察へ連絡する
- 事故の報告を所轄警察に速やかに行い現場検証を受ける
- 相手方が「急いでいる」「軽い事故なので」と警察への連絡を拒むケースが見受けられた場合などどんな状況下でも後日のトラブル防止のため必ず警察の介入を受ける
③事業所へ連絡
報告確認事項
- 怪我人がいるかどうか、いる場合はどのような状態か
- 警察対応および救急対応をしているか?
- 何時、何処、被害者の性別、年齢、どのような状況で事故が起きたか
- 応援が必要か(ご利用者様を送迎中の場合は応援を要請し、分散させて送迎を行う)
日々の心掛けを大切にしましょう
交通事故が起きた際は、相手から示談を提案されても安易に受けずに警察へ通報することが、以後のトラブルを避けるために必要となります。
コロナ禍ではデリバリーの自転車が増え、送迎中のトラブル報告が多くなっている印象を受けます。そのようなトラブルを避けるためにも日頃の研修などで周知徹底を行いましょう。