マナーと身だしなみは、ご利用者にサービスを満足して頂くために必要不可欠なものです。そのためサービス業に必要な、CS(Customer Satisfaction = 利用者満足)について、正しく理解しましょう。
今回は、「介護サービスにおける接遇(栄養・調理部門における接遇のポイント)」についてご紹介させて頂きます。
皆さんのケアで「お客様の心の花を咲かせて頂く」ためにご活用を頂けたら幸いです。
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栄養・調理部門における接遇のポイント
a.温かい料理は温かく、冷たい料理は冷たくお出しする工夫をしましょう。
b.食事時間はできるだけ日常生活の時間に合わせる工夫をしましょう。
c.栄養士・調理員・介護スタッフが一体となって献立を作り、食材選びを心がけましょう。
お客様の嗜好やそのときの状態に合わせた食事作りは、3者が連携を密にして進めなければなりません。お客様が待ち遠しくなるような食事作りができるよう工夫してみましょう。
d.料理についての意見を積極的に聞き、意見は謙虚に受け止めましょう。
e.お客様の状態に合わせた献立を組み合わせましょう。
手の不自由なお客様であっても、食事をとりやすいようにするためのちょっとした心遣いが必要です。そのためにはお客様の状態を把握して、お客様の立場に立った食事作りが大切です。
f.少しでも多く時間をとってお客様の好みや状態を理解するためにコミュニケーションを図りましょう。
介護スタッフだけではなく、栄養士や調理師も食事を介してお客様とコミュニケーションをとれるよう、できるだけお客様のそばへ行き、嗜好や状態を理解することが大切です。
g.配膳ミスを起こさないようにしましょう。
おかずが一品足りない、お箸がない、食事内容が違うなどの配膳ミスは、お客様の気持ちが想像以上に滅入ってしまいます。
配膳ミスを起こさない努力が必要ですが、もしミスが生じた場合は、すばやく対処し、お客様の立場に立って十分にお詫びしましょう。
h.お箸の位置、お味噌汁の位置等、食器配列の基本をしっかりと身に付けましょう。
ただし、身体的状況によっては配置を変える必要がありますので、そのお客様の状況に合わせた配置を心がけましょう。
j.食器の清潔に気を配りましょう。
k.食事指導はお客様の意欲を促すような指導を心がけましょう。
「あれはだめ」、「これはいけません」、ではお客様は食事に対する意欲を失います。意欲が湧くような話し方が大切です。
例えば「この食べ物はいけません」ではなく、「こういう成分が多いのでこの系統の食べ物は避けてこちらの食べ物にしましょう」など、お客様が工夫できるような指導を心がけましょう。
食事の際の接遇マナー
a.食事のときはあいさつと料理の説明をしましょう。
b.配膳のときは、お客様の横位置、または前位置から静かに差し出しましょう。
c.お膳を下げるときは、「お下げしてもよろしいでしょうか。」と声をかけましょう。
d.お客様の目の前で残飯を作らないようにしましょう。
身だしなみは相手が評価するもの
身だしなみは相手から評価されるものであり、自分自身が楽しむためのものであるおしゃれとは異なります。
例えば汚れたエプロン、マスクなどで食事を提供されて美味しく感じるでしょうか。常に施設や事業所の代表の気持ちで、正しい身だしなみを心がけましょう。
◎身だしなみのポイント ①安全・安心であること ②清潔感があること ③明るく・健康的であること |
安全・安心であること
ご利用者にサービスを提供する時、安全・安心であることが第一優先です。
長い爪やアクセサリーはお客様の身体を傷つける危険性につながり、汚れた爪は不潔に感じます。
また、三角巾などにきちんと髪をまとめておらず髪が視界を遮るような場合には、「ちゃんと前が見えているのか?食事の配膳下膳の途中に転んだら・・・」と不安になる可能性もあります。
きちんとした身だしなみをすることはお客様の安心感に繋がります。
清潔感があること
エプロンが汚れていたり、髪がボサボサでひげが伸びていたり・・・そのようなスタッフがお食事を持って居室に訪問してきたら、お客様はどのように思われるでしょうか?部屋に来てもらうことも不快なはずです。
ユニフォームが清潔であることは当然ですが、ほつれがあった場合には修繕するなど、清潔感があるかどうかにも気を配りましょう。
明るく健康的であること
暗い印象を与えるスタッフがきたら、こちらまで気持ちがどんよりしませんか?顔色は悪く、元気がなく、体調が悪く、風邪でもひいているかのような人に食事を運んでもらいたいと思いますか?
調理技術がいかに優れていても、暗く、不健康そうなスタッフに食事を作ってもらったり食事を運んでもらったりして欲しいとは思いません。
私たちは、たとえ職場やプライベートでどんなに気分の落ち込むようなことや嫌なことがあったとしても、お客様の前に出る際にはプロとして気持ちのスイッチを切り替えて、明るい健康的な表情でケアを行いましょう。
まとめ
身だしなみの評価をするのはお客様です。
身だしなみを整えた後、鏡に向かって笑顔をつくってみてください。
このように、鏡に向かって自分の表情を確認し、お客様の前で自然な笑顔が出せるようトレーニングすることを、ミラートレーニングと言います。
明るく、健康的な身だしなみは皆さんの明るい笑顔で、いっそう引き立つポイントです。朝、あるいはケアに入る前に、ミラートレーニングをしてみましょう。
毎日お客様から見える自分の笑顔は明るく健康的であるか?を意識すると、前向きに楽しく働くことが出来ますので、施設や事業所で周知徹底を心がけて下さい。