介護現場の経費削減案9選!アイディア次第で不要なコストはカットできる!

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介護現場の経費削減案9選!アイディア次第で不要なコストはカットできる!

電気代やガス代、食材費などが高騰する中、介護事業所が利益を上げるためには、経費削減の考えが必要です。特にここ数年はコロナ禍の影響で、倒産する介護事業者も多くなっています。収入が減ったときに焦らないためにも今からカットできるコストを見極めて、対策を打っておくことが重要です。

この記事では、経費削減案を9つ紹介します。人件費や光熱費、通信費などを削減するアイディアをまとめました。ぜひ参考にしてください。


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介護現場でかかっている経費とは?

介護現場では必要な経費は、固定費と変動費の2つに分けられます。

固定費は売上に関わらず、必ず発生する費用を指します。一方で、変動費は売上によってかかる金額が変わる費用のことです。たとえば、おむつなどにかかる介護用品代は、入居者の人数によって変動するため、変動費に分類されます。

固定費 人件費、家賃、水道光熱費、通信費、広告費、リース料など
変動費 介護用品、給食材料費と調理スタッフの人件費など

上記のうち毎月払う固定費が高いと、収入が減ったときに赤字へと転換してしまう可能性が高くなります。経費削減を実行する際は、まずは固定費を見直すことが重要です。

介護現場での経費削減のポイント

経費をカットする際には、削減すべきコストと、削減してはいけないコストをしっかり見極めることがポイントです。むやみに減らすと、従業員のモチベーションや、介護サービスの質の低下につながる場合があります。

たとえば人件費を削減するために稼働率に合わせて人員を減らしたり、ボーナスをカットしたりすると、それをきっかけに従業員が離職してしまうことも考えられます。離職したポストを埋めるためにかえって採用コストがかかるケースがあるため、削減するコストやその方法については慎重に検討しましょう。

そのほか、導入しているICT機器や使用しているツールのスペックを下げる方法も、作業効率を低下させる原因となります。経費を削減する際は従業員への業務の影響をよく考え、かつ従業員の理解が得られる方法を考えることが重要です。

介護現場の経費削減案9選

次に、9つの経費削減案について詳しく解説していきます。

①業務の効率化を図る

業務効率化を図ることは、人件費の削減に効果的です。業務のフローを見直して無駄な作業を減らしたり、効率よく業務が遂行できるよう皆でできる仕組み作りを行ったり、現場環境を整備するなど、できることから始めてみましょう。

あわせてICTの導入も検討してみてください。初期費用などで一時的にコストはかかりますが、中長期的な視点で考えれば経費削減につながることがあります。

たとえば介護専門シフト管理サービスの「>CWS for Care」なら、人員配置基準や加算要件のチェックを行いながらシフト作成が可能です。勤務形態一覧表も簡単に作成できるため、間接業務の効率化や残業費の削減に貢献します。また、適切な人員配置により法令を遵守しながら、無駄な人件費の削減へとつなげることができます。

導入を検討する際は、各都道府県で実施しているICT補助金制度もチェックしましょう。

②消耗品の管理方法を見直す

使用量が把握できていないなど在庫管理が不十分な場合、余分な消耗品を購入してしまう可能性が高くなります。また、発注回数が多いと、その分事務作業が増え、人件費の増加につながってしまいます。発注量や発注回数を削減するためにも、定期的な棚卸で在庫を管理し、正しく把握することが重要です。

購入業者サイトの発注システムの管理を行うなどして、必要な物品を適切に購入できるよう検討しましょう。

③消耗品の購入業者を変える

あわせて消耗品の購入先を適宜見直すことが重要です。特に消耗品は購入する頻度が高いものも多く、より経費削減効果が期待できます。相見積を取り、少しでも価格のリーズナブルな購入業者を選びましょう。

ただし購入する商品を変更する場合は、価格だけでなく商品の質や使い勝手などもよく考慮するようにしてください。安さだけで選ぶと、介護サービスの質の低下につながり、苦情やトラブルに発展するおそれがあります。

④電力会社を切り替える

2016年の電力自由化により、電力会社を選んで自由に契約できるようになりました。現状より価格の安い電力会社へ移行する、またはプランを変えるなどの対策を検討してみましょう。

ただし新電力のデメリットとして、条件によっては電気料金が高くなってしまうケースが考えられます。特に日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格に基づき価格が変動する市場連動型プランの場合、節約効果も見込めますが、市場の影響を直接受けるため大きく値上がりする可能性もあります。

また、電力会社やプランによっては解約時に違約金がかかるケースもあるため、さまざまなリスクを考慮し、検討することが重要です。

⑤LED照明に変える

事業所や施設の照明を、LED照明に変えて節電する方法があります。環境省によると、LED照明は一般電球に比べ、約85%の節電効果があるといわれています。

さらにLED照明は寿命が長いため、交換の手間が減り、日常業務の手間の削減にも貢献します。

参考:LED照明って、何がお得なの?|環境省

⑥賃料の値下げ交渉をする

固定費の多くを占める施設などの賃料の削減に試みることも方法のひとつです。不動産オーナーに賃料の値下げ交渉を行ってみましょう。賃料だけではなく、契約期間を2年から3年に変更して、更新料を削減する方法もあります。

ただし契約次第によっては交渉できない場合があるため、注意しましょう。契約書に「賃料改定不可」と記載がある場合は、交渉が難しくなります。

⑦節水機器を使う

水道代を節約する手段として、節水効果のあるシャワーヘッドなどに変える方法があります。シャワーは電気代やガス代も関係しているため、大幅な節約効果が期待できます。

ただしヘッドが重いなど使い勝手の良くない製品や、水圧が弱いタイプのものを選ぶと、介護サービスの質の低下につながります。また、シャワーヘッドの穴が目詰まりすると節水効果が得られにくくなるため、メンテナンスのしやすさもチェックしましょう。

節水機器に変えるだけでなく、同時に普段から水を出しっぱなしにしないなどの節水の意識改革も重要です。従業員に節水を周知したり、施設内に注意を促すポスターを掲示したりなど工夫しましょう。

⑧通信にかかる費用を見直す

電話やインターネットなどの通信にかかる費用を見直し、不要なものは解約するなどの対策を講じましょう。何年も使っていない回線を放置していることで無駄な経費がかかっている場合があります。

携帯電話の利用料金に関しては、プランの見直しや携帯電話会社の乗り換えも有効です。現在は大手キャリア以外に、格安SIMのブランドも多くあるため、現在の携帯料金やプランと見比べて、検討しましょう。

⑨採用にかかるコストを見直す

求人サイトや求人広告にかけているコストを見直しましょう。採用広告だけでなく、人材紹介会社に登録するコストも経営を圧迫する要因になるため、あわせて見直しを行ってください。

採用の手法を変えることもひとつの手です。たとえばFacebookやInstagramなどのSNSを自社で運用するといった方法があります。

ただしSNSは一度投稿して完了、ではなく長期で登校し続ける運用が重要です。求職者からの応募が少ない場合は、より目に留まりやすい画像やテキストにできないかなど試行錯誤し、求職者から注目を集められるような情報を発信し続けるようにしましょう。同時に、SNSの投稿を見てホームページにアクセスしてきた求職者に自社の魅力を伝えられるよう、ホームページの見直しも必要です。

介護現場で経費削減に取り組む意味

介護事業者の倒産件数は年々増えており、東京商工リサーチの調査では2022年に143件が倒産しています。新型コロナウイルス感染症の影響以外に、経費の増加が経営に影響を与えているケースもあります。普段からコストカットの意識を持つことは非常に重要といえるでしょう。

経費削減は、日頃から不要な電気を消すなど、従業員一人ひとりの小さな心がけから始まります。同時にいつどこで電気や冷暖房が必要か、リスクマネジメントをもとに考える意識も欠かせません。

たとえば節約のためとはいえ、入居者がいるスペースや天気が悪い日に電気を消すことは、転倒事故を招く危険性があります。入居者によっては気分の落ち込みを招くことも考えられます。また、会議や研修の際に空調の設定が適温でないと、従業員の健康を脅かすケースもあります。

入居者や現場で働く人々のことを考慮し、どのようなコストカットが適切であるか、メリットとデメリットを踏まえて従業員と一緒に考えることが必要です。

参考:コロナ禍と物価高で急増 「介護事業者」倒産は過去最多の143件、前年比1.7倍増~ 2022年「老人福祉・介護事業」の倒産状況|株式会社東京商工リサーチ

経費削減案を参考に介護の現場を見直そう

「経費削減は現場に負担がかかりそう」と嫌煙されるケースが散見されますが、アイディアややり方次第では少ない労力で大きなコストカットが見込めます。ただし経費削減を実行する際には、第一に入居者の健康や従業員の働きやすさを考慮することが重要です。

さまざまな経費削減案を参考に、従業員と一緒に相談しながら、自社にあう方法を見つけるようにしましょう。

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