介護福祉経営士とは介護事業経営に役立つ資格!特徴や取得方法を解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
介護福祉経営士とは介護事業経営に役立つ資格!特徴や取得方法を解説

介護福祉経営士とは、介護福祉施設を経営するうえでの必要な知識を習得し、なおかつ現場で知識や経験を発揮するための認定資格です。具体的にはどのような知識が求められるのか、また資格取得の方法について解説します。介護福祉経営士の資格を活かせる分野も紹介致しますので、ぜひご参考にしてください。


介護事業所の面倒なシフト・勤怠管理がらくらく
人員基準や加算要件は自動でチェック!CWS for Careはシフト表作成、勤怠管理、勤務形態一覧表作成をワンストップで提供する、介護専門のシフト・勤怠管理サービスです。
⇒ 「CWS for Care」公式サイトへアクセスして、今すぐ資料を無料ダウンロード

介護福祉経営士とは経営を担う認定資格

介護福祉経営士とは経営を担う認定資格

介護福祉経営士とは、一般社団法人日本介護福祉経営人材教育協会が実施する民間資格です。介護福祉経営に関する法制度、会計、マネジメントなどの多岐にわたる知識を習得し、より良質な介護サービスを提供することと、地域のニーズに応える介護福祉の基盤づくりなどを担います。

介護福祉経営士が担う5つの役割

介護福祉経営士が担う5つの役割

介護福祉経営士は豊富な知識や経験を活かし、福祉施設の経営などの場面においてさまざまな役割を果たします。主な役割としては次の5つです。

  • サービス向上
  • 人材管理と育成
  • 財務管理
  • 情報対応
  • 制度対応

それぞれの役割について詳しく解説します。

サービス向上

介護福祉経営士は、事業所において利用者が利用しやすいようなサービスを構築します。地域包括ケアの実践やクレーム対応に率先して取り組むのも介護福祉経営士の役割です。またトラブルに対応するだけではなく、事前に起こりうるトラブルを想定して対策を考えるリスクマネジメントにも取り組みます。

人材管理と育成

介護福祉事業所で働く職員の育成に取り組むことも介護福祉経営士の役割です。セミナーや勉強会を実施し、職員のスキルアップをサポートします。

また、職員の満足度を向上するための取り組みを考え、実施することも介護福祉経営士の役割のひとつです。介護施設や事業所は人材不足に悩まれる職場なので、職員の定着率を高めるためにも職員の声に常に耳を傾け、労働環境を改善していきます。

財務管理

介護施設や事業所の運営資金を調達することも介護福祉経営士の役割です。補助金制度や助成金制度などの公的制度を調べ、活用できるものは活用しながら運営に活かします。

また、運営コストの削減も必要です。無駄なコストがかかっていないかを厳しくチェックし、経営面で行き詰まることがないように管理します。

情報対応

介護業界で必要なサービスを把握するため、マーケティング方法を理解することも介護福祉経営士の役割です。また職員採用や利用者獲得のための営業、経営のIT化なども率先して担います。

IT化に関しては補助金が受けられるだけではなく、利用者に対する情報共有がスムーズになる、事務作業を効率化できるといったメリットもあります。無理無駄のない介護施設や事業所経営にも欠かせないポイントといえるでしょう。

制度対応

介護関連の制度は頻繁に改正されます。介護保険法や介護報酬の仕組みなどを正確に理解し、介護業務に関連する法制度を遵守することも介護福祉経営士の役割のひとつです。

介護福祉経営士の概要

介護福祉経営士の概要

「介護福祉経営士」資格認定までの流れ

介護福祉経営士になるには、介護福祉経営士資格認定試験への合格が必須です。2級と1級の2つの種類があり、1級を受験するためには2級に合格していなくてはいけません。1級取得までの道筋は以下のとおりです。

「介護福祉経営士」資格認定の流れ

引用:一般社団法人日本介護経営福祉人材教育協会

介護福祉経営士は介護福祉経営のスペシャリストとして、2級と1級があります。

2級では介護福祉経営の基礎を理解できているか、1級では実践力を有しているかを判断し、資格を認定します。資格認定試験の受験資格は特になく、国籍や職業も問われません。介護福祉士などの介護の資格がなくても取得できます。

まず、介護福祉経営士2級に合格すると、試験合格から6ヶ月以内に登録審査が必要です。忘れずに手続きをしましょう。

さらに介護福祉経営士1級を目指す場合は、2級を保有していることが条件となります。介護福祉経営士2級を取得後、1級の試験に合格し、実践研修を修了する必要があります。研修終了後の課題提出をもって介護福祉経営士1級に認定されます。

尚、認定介護福祉経営士は3年ごとに更新手続きが必要です。所定の手続きに基づいて申請が必要となります。

試験日・試験会場

2018年よりCBT方式が採用されています。

1年を通じ自身のスケジュールに合わせた日程、好きな場所で試験を受けることができます。

受験資格

【1級の受験資格】

・「介護福祉経営士2級」(正会員)であること

(成年被後見人および被保佐人でないこと)

【2級の受験資格】

・年齢、学歴、国籍等の制約はありません

(成年被後見人および被保佐人でないこと)

出題科目

介護福祉経営士1級資格認定試験(全50問/80分)

科目(大項目)科目(中項目)
介護福祉経営学実践Ⅰ介護福祉経営概論
介護福祉コミュニケーション
事務管理/人事・労務管理
介護福祉財務会計
介護福祉経営学実践Ⅱ組織構築・運営
介護福祉マーケティングと経営戦略
介護福祉ITシステム
リハビリテーション・マネジメント
医療・介護福祉連携とチーム介護
介護事故と安全管理
リーダーシップとメンバーシップ、モチベーション
総合問題社会保障に関する時事問題等

介護福祉経営士2級資格認定試験(全40問/60分)

科目(大項目)科目(中項目)
介護福祉経営学基礎Ⅰ介護福祉政策概論
介護福祉経営史
介護福祉関連法規
介護福祉の仕組み
高齢者介護と介護技術の進歩
介護福祉倫理学
介護福祉経営学基礎Ⅱ医療を知る
介護報酬制度/介護報酬請求事務
介護福祉産業論
多様化する介護福祉サービス

推奨テキスト

株式会社日本医療企画発行の下記シリーズが推薦テキストとして採用されています。

『介護福祉経営士テキストシリーズ』基礎編(全10巻)

『介護福祉経営士テキストシリーズ』実践編(全11巻)

受験費用

介護福祉経営士1級 10,400円(消費税込)

介護福祉経営士2級 9,000円(消費税込)

介護福祉経営士の資格取得メリット

介護福祉経営士の資格取得メリット

介護施設や事業所の管理職・経営者の方の場合

介護福祉経営士の資格を取得すると、介護事業所運営における人材マネジメント、経営をはじめとする多角的な知識が身に付きます。そのため、管理職や人事担当者としてその知識や経験を活かせるでしょう。介護職員の方であれば、資格取得により管理者へのキャリアアップにも活かせます。

また、介護事業所を運営している経営者の場合、経営改善、事業拡大、人材育成などの経営のノウハウを学ぶことができます。また、介護福祉経営士1級を取得している場合、3年ごとの更新の度に介護福祉経営士実践研修などを受講している必要があるため、継続的に学べる点も魅力です。

金融機関やコンサルタント、高齢者ビジネスへ新規参入したい方

介護福祉経営士の資格は、介護事業者を顧客に持つ金融機関やコンサルタント、これから高齢者向けビジネスへ参入したいと考える企業の担当者にもおすすめの資格です。

介護業界の基礎知識や現場への理解を深める、介護福祉士等の職員とのコミュニケーションの円滑化を図ることで、良質なサービス提供やビジネスチャンスの拡大に繋がるでしょう。

介護福祉経営士の資格を取得しよう

介護福祉経営士の資格を取得しよう

介護福祉経営士の資格は、介護福祉士など介護関連の資格がなくとも受験可能で、資格取得できます。しかし、介護福祉経営士として仕事に活かすのであれば、介護業界においてある程度の経験があるほうが望ましいでしょう。

また、介護福祉経営士は単に介護業界に役立つ資格というよりは、介護施設の経営に特化した資格です。介護施設の経営や管理職を目指すのであれば、ぜひとも取得しておきたい認定資格といえるでしょう。

介護福祉経営士の資格取得を目指して学ぶことで、介護領域に関する幅広い知識を習得でき、多面的に業務改善を目指すことができます。

継続して学習できる点も介護福祉経営士のメリットです。特に1級取得者に関しては、3年ごとの資格更新の度に介護福祉経営士実践研修などの受講が必要なので、継続的に介護経営に関して学べます。比較的新しい資格で、全国でも資格取得者は1000名弱(2021年12月現在)と今後注目が期待させる資格です。ぜひ取得を目指してみてはいかがでしょうか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加