【介護現場のOJT】高齢者とのコミュニケーション取り方

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【介護現場のOJT】高齢者とのコミュニケーション取り方

職場内教育(OJT:On the Job Training)は、日常の仕事の中で教育・指導を行うことにより実践力を高める目的があります。

人と接するときはコミュニケーションが必要です。介護を必要とする高齢者はスムーズなコミュニケーションが種々の理由から取り難くなっています。高齢者はどのような状態であっても相手の本意を見抜く力は理屈では説明できないほど大きなものを持っています。熱意、誠意が伝わる上手な話し方をしましょう。

今回は、『職員へのOJT~高齢者とのコミュニケーションの取り方~』についてご紹介しますので、皆様のサービスの質の向上にお役立て頂けたら幸いです。


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高齢者とのコミュニケーション取り方

上手な話し方

①分かりやすく話す

話は聞き手が分かるということが大切です。伝わったと思っていたことが自分の思い込みであったということが案外あります。

  • 静かな環境の中で、相手に聞こえる声の大きさを選んで話しましょう。
  • 内容を具体的に、ゆっくり話しましょう。
  • 相手の表情を見て分かっているかどうか確認しながら話しましょう。

②肯定的に話す

前向きで肯定的な言葉は、相手や自分を明るい気持ちにします。プラスαの言葉を添えると効果的です。

  • 「お風呂に入りましょうか。気持ちいいですよ」
  • 「ご飯を食べましょう。とてもおいしいですよ」
  • 「ゆっくり休みましょうね。元気が出ますよ」
  • 命令調の言葉「○○して下さい・・・」は指示的で否定的なイメージに繋がりますのでできるだけ避けましょう。
  • 語尾を「○○いかがですか」や「△△をお願いできますか」という依頼形に変えてみましょう。

③感じ良く話す

明るいイメージが感じの良さに繋がります。声にはりを持たせ、明るい表情で話すと感じの良い印象を与えます。また、聞いて心地よい言葉、元気の出る言葉を使いましょう。

  • 相手を認める言葉:相手より先にあいさつをする。
  • 相手に関心を示す言葉:相手の名前(名字)を呼ぶ。
  • 感謝の言葉:ありがとうございます。
  • 自分が言われてうれしい言葉を使いましょう。

上手な聞き方

①3つの「きく」を総合的に活用

  • 聞く:耳で相手の言葉をきく。
  • 聴く:相手の本音(心)をきく。
  • 訊く:尋ねる、質問する。

②目できく

私たちは2種類の言葉を使用しています。

音声言語=言葉

身体言語=表情、しぐさ、態度(ボディーランゲージ)

はっきり言葉で伝えられない方の場合は、表情、しぐさ、態度で自分の思いを、私たちに伝えています。そのサインに気づく感性を磨きましょう。

③相づちを打つ

「あなたの話を一生懸命聞いていますよ」ということを相手に伝えるのが相づちです。うなずきながら相手を見て、適切な相づちを打ちます。熱心に話を聞いてくれない人に対しては反感を持ちます。

④話の腰を折らない

相手の話を聞いている途中で相手の言いたいことを理解してしまい、つい「わかりました」と話の腰を折ってしまいたくなりますが覚悟を決めて、最後まで相手の話を聞きましょう。

⑤相手の話が途切れたらつなぐように努力する

相手の話が途切れてしまったら「今おっしゃったことは、こういうことでしょうか」と相手の話を要約し、つなぐ聞き方をしてみましょう。

忙しく手が離せないとき

①忙しくても、穏やかに対応しましょう。

②手が離せない状況の場合は、「恐れ入りますが手短にお話いただくわけにはまいりませんか」と時間が無い旨を伝え、了解を得、協力していただけるようにします。

③忙しく、早く切り上げようと焦ると、その感情はすぐに表情に表れ、相手は不快感を抱くことになります。

⑤忙しくても、話の大事なところは必ず相手の顔を見て対応しましょう。

ナースコールはご利用者の命綱

①ナースコールが鳴ったら「はい、ただ今参ります」と返事をし、直接ご利用者のそばに行き用件を伺います。

②マイク越しの会話は控える。

「どうなさいました?」と聞くと、相手の状況によって言いにくい用件である場合や話せる状態でない場合があります。

③ナースコールを押したら直ぐに来てもらえたということがご利用者を安心させ、信頼関係を築く基になります。

④同一のご利用者から頻回にナースコールがある場合、ご利用者は何かを訴えようとしています。何を訴えようとしているのか、介護の視点からその背景をさぐりましょう。

まとめ

OJTの効果の中には、①具体的・実際的訓練ができる②継続的・反復的な実施ができるがありますが、初めて高齢者の介護業務に携わる方にとって不安や迷いは、沢山あります。その気持ちを理解せずに、一方的な指導になると、不安や迷いは増し、「私には介護の仕事は向いてないかもしれない・・・」という気持ちになってしまうかもしれません。

OJTの原則は、高齢者に接するように、指導を受ける職員の心理状態も理解し、常に小さな声がけと確認です。ベテランになると、「自分はこう教えられた」の気持ちが主に指導しがちになりますが、誰でも初めの一歩があったはずですので、その気持ちを思い出し、いつも優しく、易しくで、愛のあるご指導を心がけて下さい。

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