人材不足解消!介護職の採用を増やすコツとは

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近年、介護職における人材不足は、深刻な社会問題になっています。介護職員を必要とする施設や事業所では、人材が集まらないという大きな問題を抱え、サービスの低下や経営の悪化、さらには事業継続が危ぶまれています。マイナスイメージが先行し、人材の獲得が難しい介護業界では、今後どのように有能な人材を集めていけばよいのでしょうか。

この記事では、人材不足を解消するためのコツをまとめてみました。ぜひご参考にしてみてください。


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介護業界の採用事情

ここでは、介護業界の採用事情について、なぜ介護士などの介護職員不足しているのか、その理由を紹介します。

介護人材の採用が難しいって本当

令和2年の厚生労働省一般職業紹介状況によると、介護サービスの有効求人倍率は4.15%とほかの職種と比較してもはるかに高く、その差は3倍近くになります。介護職は『超』が付くほどの売り手市場で、求職者は多くの内定を得ることができ、雇う側の事業者は苦戦を強いられている状況です。手間と時間をかけても集まらない、採用が難しい職種といえます。

介護職の人材が不足している理由

そもそも、なぜ介護職では人材が不足しているのでしょうか。その理由としては、以下が考えられます。

給与の低さ

介護職は、一般的イメージ的に、精神的かつ肉体的負担が大きい割に給与が低いといわれています。国税庁民間給与実態統計調査では、全職種の年間平均給与が436万円であるのに対して、医療・福祉関連は401万円と低い水準です。また、令和元年度介護労働実態調査では、『労働条件の悩み、不安、不満』の39.8%が「仕事内容に比して賃金が低い」であり、給与に不満があるのは明らかとなっています。

人間関係の問題

令和元年度介護労働実態調査によると、前職を辞めた理由として「人間関係に問題があったため」と回答した人は16.3%、「結婚・妊娠・出産・育児のため」に次いで2番目に多い結果となっています。ここでいう人間関係とは、上司・同僚・部下との人間関係を指しますが、
6番目に多いのは「法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため」9.6%と法人・施設の理念や運営のあり方にも不備を原因として辞めてしまうケースが少なくないのです。

雇った人材が経験者だからといって、法人の理念や運営のあり方も伝えずに、業務の流れなどを伝えるだけで、いきなり業務を任せるようなことをしていませんか?

入職間もない時期に、「経験あるから出来るよね!大丈夫ね!」と業務を任されてしまうと、人間関係も構築出来ていない中で、精神的ストレスも非常に大きくなり、不安になります。経験者か未経験者かによらず、入職者には、自法人の大切な介護職として、お互い不安なく育てるための育成計画をしっかりと立て、労働者が意欲的に働ける環境を整備することが非常に重要です。

ネガティブなイメージが定着している

介護職は「きつい」、「汚い」、「危険」というネガティブなイメージを持たれやすく、
24時間変形労働時間制の中で、精神的かつ体力的にも大変な仕事であることに間違いは
ありません。

2019年にリクルートが行った調査によると、介護業界が敬遠されがちな理由は以下のとおりです。

  • 体力的にきつい仕事の多い業界だと思うから(49.8%)
  • 精神的にきつい仕事の多い業界だと思うから(41.8%)
  • 給与水準が低めの業界だと思うから(31.2%)

こういったネガティブなイメージが、人が集まらない要因の一つとなっています。

介護業界で代表的な採用手法

売り手市場といわれる介護職では、これまで取り入れてきた募集方法が通用しづらくなっているのが実情です。ここでは、代表的な採用の募集方法を紹介します。

介護職求人サイトと求人情報誌の活用

多くの人の目にとまりやすい方法として挙げられるのは、求人情報誌や求人サイトへの掲載です。ほかに新聞の広告やチラシ、フリーペーパーなどの媒体もありますが、最近では、介護専門の情報誌やサイトが増えています。

求職情報を掲載する際に費用がかかる場合と、応募があったり雇うことができたりした場合に費用がかかることもあるので、活用時には確認が必要です。

人材紹介会社の活用

多くの求職者が登録されている人材紹介会社は、介護施設の求めに応じて登録者のなかからマッチする候補者を紹介するシステムになっているので、時間や手間をあまりかけたくない場合には有効です。

一般的には、採用に至らなかった際の費用はかかりません。ただし、採用が決まった際には比較的高額な費用(一般的には年収の25~30%)が発生するので、しっかり確認しておくとよいでしょう。

ハローワーク

最もポピュラーな求人手法といえるのは、ハローワークを利用することです。人材募集の方法としては、まさに『王道』といえるでしょう。求人情報の掲載を申し込むだけで、費用は一切かかりません。

求職活動にハローワークを利用する方は多く、求人票が求職者の目に留まりやすいといったメリットがあります。一度掲載してみて、反応を見てから人材紹介会社や有料媒体に切り替えるといった使い方をしている事業所もあります。

介護人材の採用に差をつけるコツとは

ここでは、採用に差をつけるためのポイントをいくつか紹介します。

人材獲得で地域の介護業施設・事業所がライバルという意識を持つ

多くの求人情報媒体では、当然ほかの施設・事業所も掲載されています。「施設は夜勤があるしな」「デイサービスは夜勤はないがお風呂の介助があるしな」「訪問介護はお客様のお宅に一人で基本訪問するし、料理の不安があるしな」と介護業界の業種特有のネガティブなイメージによって、未経験者や無資格者が同じ業態でも「お風呂介助がないデイサービス」というように気持ちが揺れてしまう傾向にあります。

地域の介護施設・事業所と互角に戦わなくてはならないため、工夫を凝らして働きがいや「介護の仕事っていいな」と思えるような魅力、メリットを打ち出すことが大切です。

無資格者・介護未経験者の採用

介護職に興味があったとしても、経験や資格がないために応募に踏み切れない人もいます。そのため、即戦力となる経験者ばかりにこだわらず、未経験者でも積極的に受け入れていることをアピールするのも採用率アップに役立ちます。

たとえば、入職後の教育体制、将来的に介護福祉士やケアマネージャーなど上位資格取得への支援など、未経験者でも「頑張ってみよう」と思える労働環境を整えることも重要です。今は無資格や未経験だとしても、将来を見据えて優秀な人材を育成することができます。

入社前の不安を徹底的に取り除く

時間をかけて内定するまでに至ったとしても、結果的に入職にたどりつかないケースは多々あります。内定後の辞退には「漠然とした不安」が関係しており、未経験者であればなおさらその不安は大きいでしょう。

入職辞退を防止するためには、業務内容を正しく伝えることはもちろん、コミュニケーションをしっかりと取って入職するまでの不安を緩和させ、働くモチベーションを維持してあげる工夫も大切です。

他社と差別化できる自社の魅力を整理する

多数の求人があるなかで自社の施設や事業所に目を留めてもらうためには、「子育てや介護などの家族の都合があっても短時間でも働ける」、「職種で優越がつかない」、「子育てや介護などの必要な時期にを持つ仲間同士がフォローし合える」など、自社で働くメリットや魅力を整理して最大限にアピールするとよいでしょう。

求職者が集まらないのは、決して「待遇面が悪いから」という理由だけではありません。ほかの事業所との差別化を図るために、職員に働きやすさのヒアリングをするなど十分な検討が必要です。

「待ちの姿勢」「受け身の姿勢」から脱却する

地域の介護施設・事業所で職員の取り合いの中で、「最低限の情報を掲載すれば応募者が集まる」という安易な考えは通用しません。そのため、自らが動いて、求職者に直接アプローチしていくような手法を取り入れることもひとつのコツです。

たとえば、介護職員初任者研修などの講座を開講したり、実習生やインターンを積極的に受入れたり、高校・専門学校、短大、大学の先生方や就職指導課との接点やあるいは地域や町内会に介護教室の提案をしたりなど、求職者との接点も持てる機会を多く作るという地道な活動が応募へとつながりやすくする工夫が大切です。

すでに取り組んでいる介護採用手法を見直す

どんなに好待遇や好条件であったとしても、人が集まらないこともあります。その場合は、すでに取り組んでいる手法になにか問題がないかを疑ってみることが大切です。

以下に、手法を見直す際におすすめといえるポイントを解説します。

応募者対応に手抜きはないか

積極的に採用活動をしていても人が集まらない理由のひとつとして、応募者に対する担当者のずさんな対応が考えられます。応募があったならば即対応し、ただちに面接日時を設定することが鉄則であるにもかかわらず、応募者への連絡が遅かったり、気持ちが焦るばかりで相手の都合も考えずに、急な面接の設定を提案し、対応を迫ったりなど、採用担当者の思いやりのない対応によってイメージダウンさせているケースも多々あります。

面接時に応募意欲を下げてないか

面接時、威圧的な面接と感じさせるような横柄な態度で応募者に接する、事務的に淡々と対応し、応募者を不快に感じさせてしまい、応募意欲を下げているケースもあります。

面接時には、終始和やかな面接を心がけ、質疑応答の時間を十分に設けましょう。ときには同じような年齢や経歴の職員も同席させて、不安に思う気持ちを具体的に解消させるなど、歓迎モードが伝わるように工夫することが大切です。

コツをおさえて介護人材の採用を成功させよう

少子高齢化や人口減少の波は、今後ますます採用の難易度高まることが考えられ、それに伴い、特に介護職における人材の獲得は、非常に厳しい状況が続くことが予想されます。

「これだけやれば大丈夫」、「この取り組みを行えば採用と定着がきっとうまくいく」といった安易な解決策はありません。しかしながら、基本的な取り組みとそのポイントさえおさえておけば、心ある有能な人材を獲得でき、無駄なコストを削減することにもつながります

今回ご紹介した介護職における人材を採用するためのコツも参考に、一人でも多くの採用に結びつけていただけると幸いです。

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