介護現場で活かす!適切な介護計画

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介護現場で活かす!適切な介護計画

介護計画の内容について運営指導時に指摘を受けている事例があります。

「ケアプランに沿った内容やアセスメントを反映できているか」の指摘が運営指導で増加傾向にあります。今回は「適切な介護計画」についてご紹介しますので、皆さんの業務改善にご活用いただければ幸いです。

介護計画はケアプランに沿った内容ですか?

ケアプランとは

利用者を担当しているケアマネジャーが、利用者の解決すべき課題に対応するためのもっとも適切なサービスの組合せについて検討し、利用者やご家族の生活に対する意向、総合的な援助の方針、生活全般の解決すべき課題、提供されるサービスの目標およびその達成時期、サービスを提供する上での留意事項などを記載したものです。

介護計画とは

ケアプランと介護サービス事業者によるアセスメントに基づき、長期・短期目標、利用者やご家族の意向や目標を達成するための支援内容(見守りや援助が必要なこと、入浴、機能訓練、送迎、口腔ケアなど)を組み立て、定期的に目標に対しての達成度を評価・更新し、介護サービス事業所は介護計画に沿ってサービスを提供します。

アセスメントとは

利用者本人の不安や希望、心身の状態、ご家族の思いや周囲の環境などについての情報を集め評価し、適切なケアについて分析することです。利用者の心身状況に変化が見られたときにおいても適宜実施します。

ケアプランと介護計画の内容が合っていないと、利用者やご家族の希望や目標を達成できなかったり、ケアマネジャーの行う給付管理に影響したり、提供したサービス分の介護報酬を受け取れなくなる可能性もあります。以下、代表的な例にすぎませんが、ケアプランに沿った介護計画になっているかご確認をお願い致します。

例)利用回数、送迎時間、サービス提供時間、入浴回数、送迎の有無、服薬介助など

※外出でのレクリエーション、イベントなど参加による追加利用は必ず担当ケアマネジャーに相談・報告してください(場合によってはケアプランの変更が必要になるため)。

※利用者やご家族の希望があり、介護サービス事業所としても継続的に利用回数の変更が必要と判断した場合も担当ケアマネジャーに相談してください。

介護サービスの流れとは

介護サービスの流れ

記録帳票の重要性とは

介護保険事業を実施する上でもっとも重要なことは、法令上において必要な記録や帳票をきちんと作成し、保管することです。

サービス開始前には、居宅サービス計画書・サービス担当者会議の要点の受け取りを行い、計画を暫定でも立てる。

加算をとっているサービスも「計画書を作成する!」意識を持つことが重要です。

(1)ケアマネジャーから必要書類を受け取り、この内容をもとに、介護計画書を作ります。

(2)居宅サービス計画書(ケアプラン)で確認するところ

・利用者およびご家族の生活に対する意向を踏まえた課題分析の結果

・総合的な援助の方針

・サービス内容…当社に依頼されたサービス内容

・援助目標…長期と短期の目標と期間

(3)なかなか居宅サービス計画書・サービス担当者会議の要点をいただけないときは……居宅サービス計画書・サービス担当者会議の要点がないと、介護計画書が作れません。ケアマネジャーに何度も働きかけて、絶対に受け取りましょう!またケアマネジャーに働きかけた記録は記載しておきましょう。請求した証拠として、請求日などを記録してください。

※万が一、居宅サービス計画書・サービス担当者会議の要点を受け取る前に介護計画書を作成しなくてはいけない場合は、作成した介護計画書を必ずケアマネジャーに確認していただき、了解を得た上でサービスに入ってください。そしてなるべく早く居宅サービス計画書・サービス担当者会議の要点をいただけるよう、引き続き働きかけていきましょう。

合わせてサービス担当者会議に出席した際には、必ず記録の記載も行いましょう。

利用者個々に応じた介護計画を作成しましょう

利用者のアセスメントが適切に行われていれば介護計画も個々に応じた内容となりますが、「画一的に作成されている(どの利用者も同じような内容)」と運営指導にて指摘を受けています。

アセスメントより評価・課題抽出が十分にできていないと介護計画の内容も似たものになりがちです。アセスメントシートをしっかり埋め、課題に対して利用者には何を行っていただき、職員は何を支援するのかを検討し、より個別性のある介護計画の作成を心がけましょう。介護計画を一人で考案せず、他の職員の意見も聞くことができるとより個別性のある介護計画を作りやすくなります。

介護計画の内容が適切か確認しよう

利用者のケアプランと適切なアセスメントにて介護計画が作成され、介護計画をベースに介護サービスを提供しなければなりませんが、運営指導にて「ケアプランに沿ったサービス提供ができていない」「介護計画が画一的」との指摘が増加傾向にあります。介護サービス事業者には、ケアプランの内容に沿い、利用者個々に応じたサービス提供が求められますので、介護計画に記載している内容が適切であるか事業所内などでご確認されてください。

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