【居宅介護支援における苦情・事故対応】苦情処理における役割

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【居宅介護支援における苦情・事故対応】苦情処理における役割

居宅介護支援事業所には、事業所の苦情や事故以外に、ケアプランに位置付けている居宅サービス事業所の苦情や事故の報告を受けることも多いかと思います。

利用者の不利益が生じないためにも、日頃のコミュニケーションの中で、介護サービスについて不明点や、不安点がないかの確認と共にケアマネジャーにご相談頂くように、お声がけも必要です。

またサービスの内容が説明や約束(契約)と違うなど、サービスについて不満や苦情がある際には、事業者ときちんと話し合いが行われる管理、指導も行いながら、適切なケアマネジメント業務が行えるように務めていく使命もあります。

今回は『居宅介護支援における苦情・事故対応~苦情処理における役割~』について、ご紹介します。皆様の業務改善にご活用頂けたら幸いです。


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苦情と関係法令要旨等の関係性

  1. 指定居宅介護支援又は指定介護予防支援(以後、指定居宅介護支援等という。)の事業の運営に関する基準に従い、要介護者等の心身の状況等に応じて適切な指定居宅介護支援等を提供するとともに、自らその提供する指定居宅介護支援等の質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、常に指定居宅介護支援等を受ける者の立場に立ってこれを提供するように努めなければならない。(法80・115の23)
  2. 自ら提供した指定居宅介護支援等又は自らがサービス計画に位置付けた指定居宅サービス等に対する利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応しなければならない。そのために、苦情を処理するために講じる措置の概要(相談窓口、苦情処理の体制及び手順等)を利用申込者又はその家族にサービスの内容を説明する文書に記載するとともに、事業所に掲示する。(運営基準等)
  3. 市町村が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は当該市町村の職員からの質問若しくは照会に応じなければならない。また、利用者からの苦情に関して市町村又は国保連合会が行う調査に協力するとともに、市町村 又は国保連合会から指導又は助言を受けた場合においては、当該指導又は助言に従って必要な改善を行わなければならない。(運営基準)
  4. 自らがサービス計画に位置付けたサービス等に対する苦情の国保連合会への 申立てに関して、利用者に対し必要な援助を行わなければならない。(運営基準)
  5. サービス計画の作成後においても、利用者及びその家族、サービス事業者等との連絡を継続的に行うことにより、サービス計画の実施状況の把握を行うとともに、利用者についての解決すべき課題の把握を行い、必要に応じてサービス計画の変更、サービス事業者等との連絡調整その他の便宜 の提供を行うものとする。(運営基準)

自らが提供した居宅介護支援等に関する苦情への対応

  1. 苦情対応担当者は、苦情内容について迅速に事実確認し、適切に対応しましょう。 また、利用者又はその家族等からの要請があるときや、苦情内容の確認のために必要なときは、自宅又は入所施設等への訪問を行いましょう。
  2. 事実確認の結果、苦情が苦情申立人(利用者又はその家族等)の制度の理解不足や誤解等によるものと認められる場合は、その旨を説明するとともに、必要に応じて資料等の提供を行いましょう。
  3. 即応が困難な場合は、今後の対応方針及び回答の時期等について説明し、後日対応することについて了解を得ましょう。
  4. 必要な場合は、サービス計画を変更しましょう。
  5. 苦情の処理経過を記録し、市町村等からの報告の求めに応じられるよう整理保管しましょう。
  6. 苦情対応事例は職員研修の資料とし、問題の共有化を図り、提供する居宅介護支援等の質の評価・ 改善に努めましょう。

自らがサービス計画に位置付けたサービスに関する苦情への対応

◎受付

  1. 利用者又はその家族等から直接苦情相談を受けた場合
    相談内容を整理し、苦情申立てとして処理すべきことを確認したときは、苦情申立人(利用者又はその家族等)に苦情申立先を確認します。また、利用者又はその家族等からの要請があるときや、苦情内容の確認のために必要なときは、 自宅又は入所施設等への訪問を行います。
  2. 市町村や他のサービス事業者等を経由して苦情相談を受けた場合
    市町村からの「苦情申立書」や、サービス事業者等からの記録を受理し、その苦情内容を確認します。また、市町村や他のサービス事業者等からの要請があるときや、苦情内容の確認のために必要なときは、自宅又は入所施設等への訪問を行います。
  3. 市町村への処理依頼
    苦情内容について、明らかに居宅介護支援等の一環として対応することが困難と判断した場合は、苦情申立人(利用者又はその家族等)の了解を得た上で苦情対象事業者への調査等について市町村に依頼します。
  4. 市町村又は国保連合会への苦情申立ての支援
    苦情申立先が市町村又は国保連合会の場合は、「苦情申立書」の代筆、郵送等により苦情申立ての支援をします。
  5. 即応困難時の説明
    即応が困難な場合は、今後の対応方針及び回答の時期等について説明し、後日対応することについて了解を得ます。

◎事実関係の確認

サービスに関する苦情等の事実関係について、当該サービス事業者に対し、電話や訪問等により確認する。また、事実関係の確認のために必要な場合は、当該サービス事業者の協力を得て、現地の確認、サービス提供時の立会い等を行います。

◎対応

  1. 事実関係の確認の結果、苦情が苦情申立人(利用者又はその家族等)の制度の理解不足や誤解等によるものと認められる場合は、その旨を説明するとともに、必要に応じて資料等の提供を行います。
  2. 事実関係の確認の結果、サービス提供に改善が必要と認められる場合は、改善を要請します。その際は、サービス計画を作成し、調整を図る立場から要請するものであり、改善の要請に応じない場合は、サービス計画の変更を検討する旨を付言します。
  3. 上記要請により当該サービス事業者が改善を約束した場合は、その旨を苦情申立人(利用者又はその家族等)に通知するとともに、後日その改善状況について確認します。

◎改善結果の通知

  1. サービス事業者の改善を確認したときは、その旨を苦情申立人(利用者又はその家族等)に通知し、納得が得られたかどうかを確認します。
  2. 苦情申立人(利用者又はその家族等)への通知や説明は、口頭によるものとし、必要に応じて確認結果等を記載した書面 及び関係資料を添えます。

サービス事業者が改善しない場合

サービス事業者が改善しない場合は、苦情申立人(利用者又はその家族等)に次の方法を説明し、苦情申立人の選択した方法により対応します。

  1. サービス計画等を変更して、サービス事業者を変更します。
  2. 市町村又は国保連合会に調査等を依頼します。

事後処理

  1. 他のサービス事業者等を経由してきた苦情相談については、必要に応じて当該サービス事業者等に対して結果の報告を行います。
  2. 苦情の処理経過を「苦情処理報告書」・「事故報告書」に記録し、市町村等からの報告の求めに応じられるよう整理保管します。
  3. 苦情対応事例は職員研修の資料とし、問題の共有化を図り、提供する居宅介護支援等の質の評価・改善に努めます。

まとめ

令和6年介護報酬改定も「サービスの利用者負担を原則2割とすることや2割負担の対象範囲の拡大を図ることを検討していく必要がある」と財務省からも 公表をされました。今後利用者負担も増えると予想される中で、益々介護事業のサービスの質は求められるようになります。事業所と居宅サービス事業所のサービスの質の向上のためには、介護サービス事業所からの報告、連絡、相談を適切に行えるコミュニケーションも要になりますので心がけて下さい。

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