常勤換算の計算方法を具体例で解説!介護施設・事業所の人員配置基準も紹介

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医療や介護の現場では人員配置基準が定められており、勤務表作成時には、人員配置が満たすように計算、配置しなければ、場合によっては減算になります。常勤換算とは何か、どのような計算方法で人員配置基準を満たすのか詳しく見ていきましょう。

また、令和3年度介護報酬改定により、人員配置基準が緩和されました。具体的に解説しますので、ぜひ勤務表作成に活用してください。


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常勤換算とは

まずは各従業員の働き方を常勤か非常勤か、また、専従か兼務の基準によって4つ(常勤・専従、常勤・兼務、非常勤・専従、非常勤・兼務)に区分しましょう。常勤換算とは、常勤・専従を1とし、そうではない従業員が何人分に相当するのかを求めることで、人員配置の計算する際に用いられます

常勤換算の単位は、人数です。小数第2位以下は切り捨てて計算します。医療や介護の現場では、介護施設・居宅介護サービスを運営するにあたり、人員配置基準が定められていますので、人員配置基準におけるコンプライアンスの観点からも、各業務に当たる職員を常勤換算しておきましょう。

常勤換算の計算方法

では、常勤換算の計算方法を具体的に見ていきましょう。次の4つのステップに従って計算していきます。

  • 就業規則の就業時間を確認の上、週当たりの労働時間を計算する
  • 常勤・専従者の人員を把握する
  • 非常勤あるいは兼務者の労働時間を把握する
  • 常勤・専従者の人数とそのほかの職務形態の平均人数を合算する

週当たりの労働時間を計算する

まずは施設・事業所の就業規則に基づき、所定労働時間を計算しましょう。たとえば1日8時間で週休2日制の事業所であれば、週当たりの労働時間は8×5=40時間です。ただし、就業規則で1週間の労働時間が32時間以下に定められている場合、常勤換算においては32時間として計算します。

※令和3年度介護報酬改定では、介護や育児を理由の場合においては、週30時間勤務することで「常勤」として認められるようになりました。

常勤専従の職員の人数を把握する

次は、常勤・専従者の人数を把握しましょう。一般的には常勤とは正職員のことですが、介護事業においては、介護や育児の理由の場合は、非常勤職員でも週30時間勤務すれば、常勤扱いとなり、1日8時間で週5日勤務で、雇用形態がパートやアルバイトのような非常勤扱いである場合においても、就業規則で1日8時間週休2日制が定められている施設・事業所においては、常勤扱いとなります。

一方の専従者とは、事業所で勤務する時間帯において、専らその業務に従事する人のことです。同時並行的に複数の職務をしている場合は、例えば通所介護において管理者と生活相談員を兼務されている場合においては、兼務者となります。常勤かつ専従である従業員を絞り込み、1人=1.0人とカウントしましょう。

有給休暇を取得して勤務時間が少ない場合は、1.0人とカウントします。ただし、育児休暇や介護休暇などを取得して、当月内に全く出勤実績がなく場合は、常勤・専従者としてカウント出来ません。

非常勤又は兼務の職員の労働時間を把握する

次に常勤専従・常勤兼務・非常勤専従の職員それぞれの労働時間を把握します。以下の表を例に計算してみましょう。

生活相談員勤務形態第1週第2週第3週第4週合計週平均
A常勤専従4032404015238
B常勤兼務3040242411829.5
C非常勤専従121520125914.75
単位:時間 週当たりの労働時間は40時間

例えば通所介護事業において、生活指導員の人員配置を考える上で、常勤換算は不可欠です。まず常勤専従の職員をカウントします。Aの職員は生活相談員のみ業務を行っているので1.0人です。Bの職員は、生活相談員と介護職員を兼務しているので、それぞれの業務に従事する時間を算出します。Cの職員は1週あたり限られた時間勤務をしていますが、生活相談員のみの業務に従事しているので、非常勤専従となります。

常勤専従以外の職員については、この事業所ではBとCが該当します。BとCの週平均の労働時間はそれぞれ29.5時間と14.75時間なので、合計労働時間は44.25時間です。この事業所では週当たりの労働時間が40時間なので、常勤専従以外の職員は、常勤換算で44.25÷40=1.106…人=1.1人(小数第2位以下は切り捨て)となります。

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常勤専従の職員の人数とそのほかの職員の平均人数を合算する

常勤・専従者の人数と、そのほかの勤務形態である職員を常勤換算した数字を合算し、全体の常勤換算人員数を求めます。上記の例であれば、常勤・専従者は1.0人、そのほかの勤務形態である職員を常勤換算した人数は1.1人なので、1.0+1.1=2.1人です。つまりこの事業所では、生活指導員が2.1人いると考えることが出来るでしょう。

このように職種ごとに常勤換算し、人員配置基準の人員を満たしているかを確認、満たすように人員配置します。後述しますが、医療や介護の現場では介護施設・事業所ごとに人員配置基準が定められているため、常に基準を満たした勤務表を作成しなくてはいけません。

令和3年度介護報酬改定で緩和された常勤換算要件

常勤・専従者が育児や介護のために休暇を取得すると、常勤・専従者として換算出来なくなり、不足分の人員を急遽採用しなければいけないことがあります。また、育児や介護のために一時的に非常勤として働いている場合においても勤務時間の変動により、それぞれの職種における配置基準を満たせなくなることがあるかもしれません

令和3年度介護報酬改定では、育児や介護と仕事を両立すること理由に職員の離職を防止することを目的として、常勤基準が緩和されました。主な内容は以下のとおりです。

  • 育児・介護休業法による時短勤務制度を利用する場合は、週30時間勤務であっても常勤職員とみなし、1.0人とカウントする
  • 本来常勤として働いていた職員が、産前産後休業や介護休業などを取得した場合には、同程度の資質を持つ複数の非常勤職員を常勤換算して人員配置基準を満たすことが出来る
  • サービス提供体制強化などの加算においても、産前産後休業や介護休業を取得している職員を常勤職員としてカウント出来る

施設・事業所ごとの人員配置基準

介護施設や事業所では、それぞれ必要とされる職種の人員配置基準が定められています。事業所ごとの人員配置基準を下記の表でご説明致します。ぜひ参考にしてください。

ただし、都道府県(市区町村)によっては、人員配置基準が異なることもあります。新規開設や採用する際には必ず自治体の人員配置基準を確認と相談し、必要な職員を確保した上で、新規及び変更の届け出も行い、適切な勤務表を作成するようにしましょう

デイサービスなどの通所系サービス事業所

デイサービスやデイケアセンターなどの通所系サービス事務所では、管理者、生活相談員と介護職員、看護職員、機能訓練指導員のそれぞれにおいて人員配置基準が定められています。

職種人員配置基準
生活相談員1人以上。社会福祉士か社会福祉主事、精神保健福祉士のいずれかの資格を保有していること。自治体によっては介護福祉士でも可
介護職員利用定員が15名以下のときは専従者1人以上。15名を超える場合は、5名ごとに専従の介護職員を1人増やすこと
看護職員1人以上。看護師あるいは准看護師の資格を保有していること
機能訓練指導員1人以上。看護師か准看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師のいずれかの資格を保有していること
管理者常勤1人以上。ほかの職種との兼務、業務に支障がない場合においては、同一敷地内の事業所の管理者も兼務可

訪問介護事業所

訪問介護事業所については、訪問介護員とサービス提供責任者、管理者において人員配置基準を満たす必要があります。

職種人員配置基準
訪問介護員2.5人以上
サービス提供責任者利用者40名ごとに1人以上。利用者の人数については前3ヶ月の平均数
管理者常勤・専従であること。ほかの職種との兼務、業務に支障がない場合においては、同一敷地内の事業所の管理者も兼務可

居宅介護支援事業所

居宅介護支援事業所については、介護支援専門員(ケアマネジャー)と管理者の配置基準が定められています。管理者は新設の事業所においては、主任介護支援専門員の資格を有し、専従であることが必要です。ただし、利用者数が35名を超えて介護支援専門員を補充するときは、非常勤職員でも問題ありません。

職種人員配置基準
令和3年4月開設より 主任介護支援専門員利用者35名ごとに1人以上
管理者専従であること

※令和3年介護報酬改定においては、ICT導入及び事務員配置を行う居宅介護支援事業所においては、介護支援専門員1名当たりの担当上限を45件に引き上げされました。

常勤換算を計算し基準を満たして勤務表を作成しよう

介護施設や介護事業所では、形態ごとに職種による人員配置基準が定められています。常勤専従は1人につき1.0人とシンプルに算定出来ますが、非常勤職員や常勤兼務の場合はそれぞれの勤務時間から計算して求めなくてはいけません。計算方法を正しく覚え、適切な人員配置していきましょう。

例えば訪問介護事業所において訪問介護員が不足する場合には、登録ヘルパーなどの非常勤職員の増員を検討する必要もあります。常に人員配置基準を満たした状態で運営するため、そして、利用者に職員不足による不利益なサービスを提供しないためにも、適切な人員を確保する工夫をしていきましょう。

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