介護士が集まると、現場だからこそ知る介護ネタに「あるある!」と盛り上がることもあるのではないでしょうか?
大変さだけでなく、介護の楽しさやおもしろさを知っているのも、現場で働く介護士だからこそ。今回は、「夜勤」「デイ」「訪問介護」の「介護士あるあるネタ」をご紹介します。
目次
働く場所によって異なる「介護士あるある」
介護士の働く場は「入居型」「通所型」「訪問型」と実にさまざまです。24時間体制で介護サービスを提供する「入居型」の施設には、介護老人保健施設(老健)や介護老人福祉施設(特養)などがあげられます。
また、利用者さんが日中だけ通うのが、デイサービスやデイケアといった「通所型」の施設。「訪問型」は、訪問介護員が利用者さんの自宅を訪れ、日常生活を支援する介護サービスです。
活躍する場によってあるあるネタが異なるのも、介護職ならでは。「夜勤」「デイ」「訪問介護」それぞれのネタを早速チェックしていきましょう。
「夜勤」の介護士あるある
利用者さんが入居している施設で必要となるのが夜勤です。日中より職員数が少ない中で、利用者さんの安全を見守る夜勤ならではのあるあるネタを紹介します
入居者さんが気配なく立っていた時の恐怖
入居者さんが就寝してから行う巡回業務。夜勤に欠かせない仕事のひとつですが、夜の施設はただでさえ不安がつきもの。
通路を曲がった先にぼんやり佇む入居者を見つけたときは、さすがにビクッと身構えてしまいます。
入居者さんがいない!と思ったら隣のベッドで寝ている
居室を巡回すると、ベッドの上にいるはずの入居者さんの姿がない!「もしや転倒?徘徊?」とひやりとした瞬間、隣のベッドで寝入る入居者さんを発見するのも夜勤あるある。
間違えてしまったのかわざとなのか、一度や二度でないのがふしぎな話…。
夜中にこっそり始まるティータイム
夜勤時は、就寝できずにひとり歩きする入所者さんへの対応も必要です。とはいえ、人手が少ない夜勤帯に一緒に出歩くわけにもいきません。
そこで、詰所の脇に座ってもらい、お茶を出して対応。カルテ業務をこなしながら入居者さんの話に耳を傾けるのも、夜勤ならではの光景です。
空き時間に求人情報を検索しがち
介護の仕事の中でも「つらい」といわれることの多い夜勤。身体的・心理的な負担から、仕事中に転職を考えることも少なくありません。
ほかの視線がないため、空いた時間についつい求人情報を検索してしまった経験がある方も多いのでは…?
いつの間にか朝ドラのテーマソングが歌えるように
夜勤のゴールが近づいてくる朝食の時間帯。TVの定番といえば、朝の連続ドラマです。
熱心に見ているつもりはなくとも、いつの間にか詳しくなってしまうのも夜勤あるある。プライベートでテーマソングを口ずさんでしまうこともしばしば…。
夜勤明けのコンビニが癒し
業務を無事に終えた夜勤明け。達成感に包まれながらコンビニへ向かう方も多いのではないでしょうか。
仕事や学校に向かう人が多い中、お酒やおつまみ、スイーツをカゴに入れるひとときはまさに癒しの時間。ただし、生活が不規則で栄養が偏りがちになるのは、夜勤ならではの悩みです。
「デイサービス・デイケア」の介護士あるある
デイサービスは、利用者さんが自宅から通い、食事や入浴、運動といったサービスを利用できる施設です。通所リハビリテーションとも呼ばれるデイケアは、デイサービスで提供されるサービスに加え、リハビリ訓練を実施しています。
比較的介護度が低い高齢者が多く、送迎業務があるのが特徴です。
毎日利用者さんの顔ぶれを見ながら席替え
通所型の施設は、曜日によって利用者さんの顔ぶれが異なります。そのため、利用者さんの人間関係を見ながら、席替えをしなくてはいけません。
歩行の難しい利用者さんは、トイレから近い席に案内するなどの配慮も必要。利用者さん同士や利用者さんと介護士の関係性が近いのは、デイならではのあるあるです。
レクリエーションで本気になりすぎる利用者さん
デイでは、他者との交流や身体機能維持を目的に、スポーツ要素を交えたレクリエーションを行うこともあります。なかには本気になりすぎて、利用者さん同士でトラブルが起きそうになることも…。
そんな場をうまくとりなすのも、デイ介護士の腕の見せどころです。
カラオケレクで軍歌・演歌に詳しくなりがち
デイで好まれるレクリエーションのひとつがカラオケです。演歌はもちろん、軍歌もレパートリーの定番。プライベートのカラオケでも、演歌・軍歌をチェックしてしまうのもデイ介護士ならではのあるある。
「なんでそんな曲知ってるの?」と周囲に驚かれることも珍しくありません。
外出レクで季節の変化に敏感になる
送迎用の車を所持しているデイでは、お花見や紅葉狩りといった外出レクが企画されることもあります。利用者さんと外出するなかで、季節の変化を感じられるのもデイならでは。
「5月といえば藤や菖蒲が見ごろだよねぇ」と、いつの間にか四季の花々に詳しくなっていることもあります。
送迎時のトラブルはなぜか重なる
デイで欠かすことのできない送迎業務。その後のスケジュールを考えると、朝の送迎は時間との闘いです。
「準備ができていない」「ドアに鍵がしまっている」「利用拒否」など、ひとつでも大変なトラブルが重なるときは「なぜー!」と叫びだしたくなることも…。
「訪問介護」の介護士あるある
訪問介護は、利用者さんの自宅へ出向いて介護サービスを提供する仕事です。必要に応じ、入浴介助や排泄介助のほか、調理や洗濯、掃除といった生活援助を行います。
自転車で移動することが多いので体力がつく
ヘルパー(訪問介護員)は、事業所の車のほか、自分の自転車で利用者さんのご自宅へ移動します。「毎日自転車をこいでるうちに体力がついた!」という訪問介護員も多数。
細かい地理に詳しくなるのも、自転車移動するヘルパーならではといえるでしょう。
家事スキルが磨かれる
ヘルパー(訪問介護員)は、限られた時間の中で買い物や掃除、調理といったその日のミッションをこなさなくてはいけません。ヘルパーになったばかりの頃は、冷蔵庫にある材料で、夕食と次の日の朝食まで作る先輩ヘルパーに驚くこともしばしば。
仕事の反動か、家での家事はだらだらしがち…というのも訪問介護員ならではのあるあるネタでしょう。
天気予報に敏感になる(どんな悪天候でも勤務)
利用者宅を移動する訪問介護の仕事は、出勤日の天気予報に敏感になりがちです。利用者さんの生活を支えているため、どんな悪天候でも出勤しなくてはいけません。
台風や大雪といった天気予報は、ついつい追いかけてしまいます。
女性介護士ならでは?あるある番外編
介護労働安定センターの調査によると、介護職は全体の約8割を女性が占める職場です。こちらでは、「番外編」として女性介護士ならではのあるあるネタをご紹介します。
夏の入浴介助はサウナ!汗で落ちないメイク用品に詳しくなりがち
介護のあるあるネタではずせないのが、入浴介助の暑さ!介護職を始めたばかりの女性の中には「メイクしても意味がない…」と実感する方も少なくありません。仕事の日はベースメイクだけでほぼすっぴん。
または、ウォータープルーフタイプのメイク用品に詳しくなりがちなのは、女性介護士ならではです。
男性利用者さんからのセクハラに強くなる
入浴介助や排泄介助、移乗介助など、異性の体に触れる機会が多いのが介護職です。厚生労働省の調査によると、介護職員の約半数がセクハラを受けた経験があると回答しています。
「いちいち気にしていられない」とセクハラに強くなるのも女性介護士ならではのあるあるです。しかし、利用者さんと介護士という立場だからといって、セクハラが正当化されるわけではありません。セクハラは我慢せず、上司に相談するように心がけましょう。
お見合いを持ちかけられる
「あなたみたいな人がうちの嫁になってくれたらねぇ」「結婚してるの?いい人がいるんだけど…」など、仕事ぶりに感心した利用者さんから、お見合いを持ちかけられることが多いのも女性介護士ならでは。仕事を評価されるのは嬉しいものの、「これは仕事なので…」と心でつぶやく人も多いはず。
介護の現場が分かる「介護士あるある」
それぞれの職場の介護士あるあるネタ、いかがだったでしょうか?大変といわれることも多い介護職ですが、スタッフ同士で話していると、おもしろネタに思わず「あるある」と盛り上がってしまいますよね。
職場に笑顔が生まれるのは、人と関わることの多い介護士ならでは。自分に合った職場で、介護士としていきいきと働いていきたいですね。