外国人介護士との円滑なコミュニケーション方法と指導する際のポイントを解説

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外国人介護士との円滑なコミュニケーション方法と指導する際のポイントを解説

介護業界では人材不足が深刻化しており、介護職員の雇用は容易ではありません。そのため、近年政府が外国人を積極的に雇用する取り組みを行なっており、外国人介護士を採用する介護事業所が増えてきています。

しかし、外国人介護士は日本語に不慣れであることや、育った国の文化や風習から仕事に対する価値観の違いが生じることがあります。

コミュニケーションエラーを減らし、外国人労働者の定着率を高めるためには受け入れ企業の体制を整えることが大切です。

本記事では、外国人介護士を受け入れるにあたり、受け入れ企業が知っておくと役に立つコミュニケーションのポイントをご紹介します。


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外国人介護士と円滑なコミュニケーションを取る方法

外国人介護士と円滑なコミュニケーションを取る方法

伝え方は簡潔にする

外国人介護士は一定の日本語を学んで就業していますが、遠回しな表現や過度な敬語・専門用語は避けて簡潔に伝える工夫をしましょう。

より分かりやすい日本語で伝えたい場合は、日本語能力検定の問題例などを参考にしてみてください。

例えば、「明日は目的地に9時に集合してください。普段は8時30分に出ると間に合いますが、祝日は道が混むのでいつもより30分早く出ましょう」という内容は、日本語に不慣れな外国人は結局何時に出発したらいいのか分からずに戸惑ってしまいます。「明日は道が混むので8時に出発しましょう」と簡潔に伝えることで、来日して日が浅い外国人介護士にも伝わりやすくなります。​​

また、業務の中で外国人介護士に伝わらなかった表現や専門用語などは職員間で共有しておくようにしましょう。外国人介護士には都度、その場でメモを取ってもらうように声を掛けます。

どの職員が関わっても相手の理解度に合わせた指導ができるようにしておくことで、外国人介護士の言語スキルの向上が期待できます。

曖昧な表現は避けてはっきりと伝える​​

日本人は、気遣いからあいまいな返答をする場合があります。空気を読むというのも日本人に多くみられる文化ですが、海外ではあまり見られない文化です。そのため、外国人介護士からの質問に対して答えるときは、曖昧な表現は避けて「YES」もしくは「NO」とはっきり伝えることが大切です。

ジェスチャーを交えて伝える

まだ日本語に不慣れな外国人とのコミュニケーションにはジェスチャーを交えることで伝わりやすくなります。

例えば「食事の介助をしてください」と言いたい時に食事を食べさせる動作を合わせて取り入れる、意思表示をする際に大きく頷く、首を横にふるなどの動作を交えることも効果的です。

更に、ジェスチャーに表情も加えながら伝えることで、日本語に不慣れな外国人介護士にも伝わりやすくなります。

面接時に日本語レベルを把握する

面接時のコミュニケーションはとても重要です。なぜなら採用担当者の質問に対する受け答えで、ある程度の日本語能力や人柄、仕事への意欲など様々な情報を得ることができるからです。

「発音や聞き取りが苦手」など日本語でのコミュニケーション能力を事前に確認しておくことで、採用後のギャップを減らすことができます。

面接時には志望動機や長所・短所など面接によくある質問の他に、会話の中での疑問点など外国人にとって想定外な質問をすることで、本来の日本語レベルが把握しやすくなるでしょう。

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マニュアルにはふりがなをふる

日本語の表記体系にはひらがな・カタカナ・漢字の3種類があります。その中でも多くの外国人にとって漢字はとても複雑です。マニュアルの漢字にはふりがなを振る、難しい漢字は使わないなどの工夫が必要です。

また、文字だけでなく写真や絵を用いた視覚に訴えるマニュアルが有効な場合もあります。

苦手分野を把握する

外国人介護士といっても、一人ひとり日本語レベルが違うためその人にあったサポートが必要です。また出身国によっても、苦手分野に違いが表れます。たとえば、ベトナム人は日本語の発音が苦手な傾向があります。

一方、新日国家で知られるインドネシアは日本語の学習者数が世界2位であり、日本語でのコミュニケーションは比較的安定感があります。しかし、漢字は苦手であるため、マニュアルの漢字にはふりがなを振る、記録は日本人スタッフがサポートをするなどの配慮が必要です。

このように、出身国によっても苦手だと感じる部分が異なります。外国人介護士個々の苦手な部分や出身国の特徴を理解し、職員の共通認識とした上でフォローしていけるように受け入れ環境を整えておくといいでしょう。

国別に解説した記事もご覧ください。

フィリピンの特定技能人材|POLOの概要や国別の特徴を解説

ミャンマーの特定技能介護人材|試験実施状況や受け入れの注意点は?

ネパールの特定技能介護人材|受け入れに必要な手続きと受け入れ前の注意点を解説

インドネシアの特定技能介護人材|国民性や必要な受け入れ準備は?

ベトナムの特定技能介護人材|国別の特徴や必要な受け入れ準備は?

外国人介護士を指導する際のポイント

外国人介護士を指導する際のポイント

日本人スタッフはお手本である自覚を持つ

外国人介護士は一定の水準の日本語を習得した上で日本の介護士として働いていますが、一緒に働く日本人スタッフの言葉遣いや施設利用者への対応などからも日々学んでいます。そのため日本人スタッフにも「お手本になっている」という意識を持ってもらうことが大切です。

理解しているかしっかり確認する

外国人介護士とのコミュニケーションでは、相手が理解しているのかをしっかり確認することが重要です。「わかった?」や「できる?」と聞かれたら、とりあえず「はい」「できます」と答えてしまう事例もあるようです。

そのため、本当にわかっているのかどうかをオープンクエスチョンで質問する、または指摘後の外国人介護士の行動や対応方法を確認するなど、こちらの質問に対し相手が正しく理解できているのか確かめながら指導する必要があります。説明したことはメモを取ってもらうことも一つの方法です。

【まとめ】外国人の介護士採用は、受け入れ機関の環境と接し方の工夫が大切

外国人介護士の採用において、コミュニケーションを円滑にするためには相手の国民性を理解しようとする姿勢や接し方の工夫、受け入れ機関の環境整備が大切です。やりがいを感じて働きやすい職場環境を整えることで、定着率や意欲の向上を目指します。

また、受け入れ企業は外国人介護士が就業後も日本語を学ぶ意欲や学習意欲のある人材かどうかを、ある程度見極めることも大切です。現場で活躍できる人材の採用と育成を行うためにも、これまでご紹介したコミュニケーションのコツを意識しながら関わってみてください。

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