技能実習「介護」のガイドラインを徹底解説!要件や受け入れ可能な人数枠など

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平成29年に外国人技能実習制度に介護職種が追加されました。年々、多くの技能実習生が入国し、介護事業所での受入れも進んできています。

この記事では技能実習「介護」を基本から理解できるよう、ガイドラインをわかりやすく解説していきます。技能実習生の固有要件から受け入れの上限人数、配置基準、注意点まで基本をすべてまとめていますので、ぜひ受け入れマニュアルとして活用してください。


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技能実習「介護」とは?基本的な考えを解説

技能実習「介護」とは?基本的な考えを解説

技能実習「介護」は外国人材の受け入れ制度のひとつです。労働力を確保するためではなく、開発途上国などへの技能移転が目的のため、以下の要件に対応できるよう制度が設計されています。

①介護が「外国人が担う単純な仕事」というイメージとならないようにすること。

②外国人について、日本人と同様に適切な処遇を確保し、日本人労働者の処遇・労働環境の改善の努力が損なわれないようにすること。

③介護のサービスの質を担保するとともに、利用者の不安を招かないようにすること。

技能実習制度を利用する際は、この基本的な考えを押さえたうえで、外国人材を受け入れましょう。

現在、介護事業者での技能実習生の受け入れは進んでいる状況で、申請件数・認定件数ともに増え続けています。

介護の技能実習生の受け入れ人数の推移

引用:外国人介護職員が いきいきと活躍できる 職場づくりとは?|厚生労働省

上記によると令和2年1月末時点での申請件数は10,225件です。そのうち8,652件が認定されています。

技能実習「介護」の仕組み

技能実習生は入国してから最長5年間日本で働くことができ、その後に必ず帰国しなければなりません。大まかな流れは以下の図も参考にしてみてください。

技能実習「介護」の仕組み

引用:外国人介護職員と 一緒に働いてみませんか?|厚生労働省

入国後には日本語と介護の基礎知識に関する講習を受けなければなりません。240時間の日本語学習や、42時間の介護導入講習などを受講してから、介護事業所で雇用できます。入国後講習の時間数は入国前講習の実施状況及び内容で、その一部が免除されることがあります。

さらに技能実習の在留資格は3種類あり、1~2年ごとに受けるべき学科試験と実技試験があります。

【技能実習1号・2号・3号の違い】

技能実習1号技能実習1年目1年目終了時までに学科試験・実技試験を受験。合格すると技能実習2号を取得できる。
技能実習2号技能実習2~3年目3年目終了時までに実技試験を受験。合格すると技能実習3号を取得できる。
技能実習3号技能実習4~5年目5年目終了時までに実技試験を受験。

不合格だった場合、技能実習期間中1回までは再受検が可能です。それでも不合格になった場合は、次の段階の技能実習に進むことができません。

受け入れ方法は2種類

受け入れ方法は「企業単独型」と「団体監理型」の2つに分けられます。

技能実習生の受け入れ機関別のタイプ

引用:技能実習「介護」における固有要件について|厚生労働省

企業単独型とは企業が直接、海外支店や取引先企業などから技能実習生の受け入れを行う方法です。監理団体を経由しないため、必要な手続きや入国後の講習もすべて自分たちで行わなければなりません。

一方で多くの介護事業者が利用する方法が、団体監理型です。監理団体が技能実習生の採用や申請手続きなどを行ってくれるため、海外に拠点を持たない事業所でも外国人材を受け入れることができます。

団体監理型での採用手順は以下を参考にしてください。

【団体監理型の主な採用の流れ】

①監理団体に技能実習生の受け入れを申し込み

②監理団体が募集し選抜した人材と面接を行い採用

③入国後、監理団体が講習を実施

④介護事業所に配置

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介護技能実習生に関する要件一覧

介護技能実習生に関する要件一覧

次に技能実習生の要件についてまとめます。介護における技能実習生は基本要件や技能実習評価試験のほか、介護特有の要件があります。それぞれの要件についてしっかり理解しておきましょう。

技能実習生の基本的な要件

まずは、基本要件を押さえましょう。厚生労働省の資料によると、技能実習制度の主な要件は、以下の7項目が定められています。

・18歳以上であること。
・制度の趣旨を理解して技能実習を行おうとする者であること。
・帰国後、修得等をした技能等を要する業務に従事することが予定されていること。
・企業単独型技能実習の場合にあっては、申請者の外国にある事業所又は申請者の密接な関係を有する外国の機関の事業所の常勤の職員であり、かつ、当該事業所から転勤し、又は出向する者であること。
・団体監理型技能実習の場合にあっては、従事しようとする業務と同種の業務に外国において従事した経験を有すること又は技能実習に従事することを必要とする特別な事情があること。
・団体監理型技能実習の場合にあっては、本国の公的機関から推薦を受けて技能実習を行おうとする者であること。
・同じ技能実習の段階に係る技能実習を過去に行ったことがないこと。

引用:技能実習「介護」における固有要件について|厚生労働省

年齢制限のほか、同じ段階の技能実習経験がないことなどが挙げられています。また、団体監理型で受け入れる場合は、自国にて同様の職種で勤務した経験が求められます。前職要件については次に詳しく説明します。

前職要件

基本要件にあった通り、団体監理型では技能実習生が満たすべき前職要件があります。これから働く職種と同じ職種での勤務経験が必要です。具体的には以下が挙げられます。

【前職要件】

  • 外国における高齢者若しくは障害者の介護施設等において、高齢者又は障害者の日常生活上の世話、機能訓練又は療養上の世話等に従事した経験を有する者
  • 外国における看護課程を修了した者又は看護師資格を有する者
  • 外国政府による介護士認定等を受けた者

もしくは団体監理型技能実習の仕事につく特別な理由がある人材も該当します。たとえば教育機関でその業務に関連する教育課程を修了した者や、技能実習に必要な最低限の訓練を受けた者などが挙げられます。

日本語能力の要件

介護職種の技能実習生は基本要件に加え、日本語能力要件も満たす必要があります。1年目の技能実習1号では日本語能力試験N4に合格するか、同等の日本語能力が認められなければなりません。N4程度とは「基本的な日本語を理解することができる」日本語能力です。

さらに2年目はN3程度が要件となり、「日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる」能力が必要となります。N3程度の要件を満たせない場合は、事業所で日本語の勉強を学ばせることを条件に、3年目まで在留が可能です。

技能実習制度 受け入れ企業側の要件

技能実習制度 受け入れ企業側の要件

技能実習制度を利用する際には、企業側が注意すべき要件もあります。以下に4項目をまとめたので、必ずチェックしましょう。

対象事業所やできる業務

技能実習生を受け入れることができるのは、設立から3年が経過した「介護」の業務が実際に行われている事業所(介護福祉士国家試験の実務経験対象施設)です。たとえば通所介護や施設系サービスなどで受け入れることができます。なお訪問系サービスを行う施設での受入れはできませんので、気をつけましょう。

さらに技能実習生が実際に従事できる業務内容も細かく定められています。具体的には以下の通りです。

【技能実習制度 介護職種の業務範囲】

必須業務身体介護業務①身じたくの介護
②移動の介護
③食事の介護
④入浴・清潔保持の介護
⑤排泄の介護
※技能実習3号は「利用者特性に応じた対応(認知症、障害等)」も可能です。
安全衛生業務①雇入れ時等の安全衛生教育
②介護職種における疾病・腰痛予防
③福祉用具の使用方法及び点検業務
④介護職種における事故防止のための教育
⑤緊急時・事故発見時の対応
必須業務に関わるもので、
技能修得
につながる業務を選択
関連業務①掃除、洗濯、調理業務
②機能訓練の補助やレクリエーション業務
③記録・申し送り
周辺業務①お知らせなどの掲示物の管理
②利用者の衣類等の洗濯
③物品の補充や管理
安全衛生業務(関連業務や周辺業務を行う際に実施する業務)①雇入れ時等の安全衛生教育
②介護職種における疾病・腰痛予防
③福祉用具の使用方法及び点検業務
④介護職種における事故防止のための教育
⑤緊急時・事故発見時の対応

受け入れ人数枠の上限

団体監理型の場合、技能実習生の受け入れ人数は事業所ごとに上限があります。事業所の常勤介護職員の総数より多い人数を受け入れることができません。具体的には以下の図を参考にしてみてください。

<団体監理型の場合>

一般の実習実施者優良な実習実施者
事業所の常勤介護職員の総数1号全体
(1号・2号)
1号全体
(1・2・3号)
11111
21222
3~101323~10
11~2026411~20
21~3039621~30
31~40412831~40
41~505151041~50
51~716181251~71
72~1006181272
101~119103020101~119
120~200103020120
201~300154530180
301~常勤介護職員の20分の1常勤介護職員の20分の3常勤介護職員の10分の1常勤介護職員の5分の3

引用:技能実習「介護」における固有要件について|厚生労働省

たとえば常勤介護職員の総数が400人の場合は、受け入れ可能な技能実習1号の人数は20人です。なお図のように、主務省令で定める基準を満たし「優良」と認められた事業所と監理団体では、受け入れ人数を増やすことができます。

技能実習指導員の配置が必要

技能実習生を受け入れる事業所には、必ず技能実習指導員の配置が必要です。技能実習指導員は技能実習生5名につき1名以上選任する必要があるため、10名在籍する場合は2名以上配置します。

そのうち1名以上は介護福祉士の資格を持つ者、または同等の知識と技術がある者でなければなりません。たとえば介護福祉士以外に、看護師などが該当します。

業務には規定あり

技能実習生には夜勤業務を任せることができます。ただし夜勤業務をはじめ、少人数で対応する業務に関しては、利用者の安全を確保するため必要な措置を講じなければなりません。緊急時の対応が求められる業務に関しても同様の措置が必要です。

具体的には、技能実習生以外に介護職員を同時に配置します。その際、技能実習生を複数名配置することも可能です。なお努力義務ではありますが、夜勤業務を任せるのは2年目以降の技能実習生に限定するよう業界ガイドラインで定められています。

また服薬介助については技能実習生での対応が不可となっているため、技能実習生以外の介護職員が必ず対応するようにしましょう。

信頼できる監理団体を見つけることが第一歩

信頼できる監理団体を見つけることが第一歩

監理団体は日本の窓口になる存在です。技能実習生をスムーズに採用するためにも、信頼できる監理団体を見つけることが重要でしょう。

優良な監理団体を判断する要件は以下に定められているので、参考にするようにしてください。

【優良な監理団体の要件】

①実習の実施状況の監査その他の業務を行う体制(50点)・監理事業に関与する常勤の役職員と実習監理を行う実習実施者の比率・監理責任者以外の監査に関与する職員の講習受講歴など
②技能等の修得等に係る実績(40点)・過去3年間の基礎級、3級、2級程度の技能検定等の合格率
③法令違反・問題の発生状況(5点)・過去3年以内の改善命令の実績、失踪の割合※違反があれば大幅減点となる
④相談・支援体制(15点)・他の機関で実習が困難となった実習生の受入に協力する旨の登録を行っていること・他の機関で実習継続が困難となった実習生の受入実績など
⑤地域社会との共生(10点)・実習実施者に対する日本語学習への支援・実習実施者が行う地域社会との交流を行う機会・日本文化を学ぶ機会の提供への支援など

120点満点のうち、72点以上を獲得した監理団体は優良と認定されます。また、介護職種に関しては固有の要件もあるので、以下をチェックしましょう。

【介護職種における優良な監理団体の要件】

①介護職種における団体監理型技能実習
の実施状況の監査その他の業務を行う体制(40点)
・毎年、技能実習指導員や生活指導員などに対し、研修の実施やマニュアルの配布などの支援を行っていること。・介護職種の実習実施者に対して監理団体が行う定期の監査についてマニュアルを策定し、監査を担当する職員に周知していること。など全6項目
②介護職種における技能等の修得等に係る実績(40点)・過去3年間の初級の介護技能実習評価試験の学科試験及び実技試験の合格率・過去3年間の専門級、上級の介護技能実習評価試験の合格率など全4項目

上記に関しては80点満点のうち、6割の48点以上の点数で基準適合と判断されます。要件をクリアして優良と認められた監理団体のみ、第3号団体監理型技能実習を行うことができます。

上記で解説した要件だけでなく、実際にやり取りした際や会って話を聞いた際の印象なども大事です。あらゆる視点で判断して、信頼できる監理団体を見極めてください。

技能実習制度をよく理解して受け入れを進めよう

介護の分野で技能実習生を受け入れる際には、任せられる業務や採用人数に決まりがあります。技能実習指導員の配置が必要だったり、夜勤業務にもルールが定められ至りするので、よく理解して準備を進めるのが大事です。

また、円滑に採用を進めるためにも、監理団体の選定が鍵を握ります。記事の内容も参考にして、優良な監理団体を見極めるようにしてください。

外国人採用を検討している事業者は特定技能もチェックしてみましょう。特定技能は技能実習生よりも業務幅が広い点が特徴です。詳しく知りたい方は以下を参考にしてください。

参考:介護人材「特定技能」外国人 受け入れ要件・手続き完全ガイド

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