特定技能人材の採用を検討しているが、どの国籍の人材を採用すれば良いかお悩みの介護事業所も多いのではないでしょうか。
本記事では、インドネシアの特定技能人材の採用について詳しく解説します。
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目次
インドネシアの特定技能人材の特徴は?
温厚で明るい国民性
インドネシア人は、温厚で明るくフレンドリーな人が多いです。また、インドネシア人口の大部分がイスラム教徒です。その他にもキリスト教徒、仏教徒、ヒンドゥー教徒など、さまざまな宗教観の人がいます。しかしながら、宗教が違うからといって衝突することはなく、お互いを理解し、温厚で明るい国民性です。
コミュニケーション必須な介護職向きの人材
インドネシア語は日本語と発音が近い言語です。そのため他国の特定技能外国人と比べて、インドネシア人の日本語は聞き取りやすいといわれており、職場でのコミュニケーションも比較的スムーズにとることが可能です。インドネシアは日本語学習者数が世界2位であり、日本で学びたい、日本語を勉強したい人が多い国でもあります。日本語の発音は得意ですが、インドネシア人は漢字が苦手な側面があり、介護施設における記録などは習得するのに時間がかかるので、事業者側も理解しておきましょう。
若い労働力が多い
インドネシアは人口の5割が30歳以下と若い人材が多いです。特定技能として訪日するインドネシア人では、「稼ぎたい」など働く意欲が高い人材もいます。若い世代が多いため、体力を必要とする介護業界には向いている人材といえるでしょう。
インドネシア人の受け入れる際に注意しておきたいこと
異文化理解を深めておく
先述のように、インドネシアはイスラム教徒が多数を占めます。イスラム教独特の慣習として、毎日のお祈りの時間や、断食の「ラマダン」、女性が身につける「ヒジャブ」などがあります。受け入れる側も彼らの宗教観、慣習について理解を深めておく必要があります。
お祈りの時間
イスラム教では基本、1日5回のお祈りの時間があります。1回5〜10分程度で済ませられるので、施設側は本人のお祈りの時間を設けるなどの工夫が必要です。人によっては1日3回など調整可能な場合も多いです。
ラマダン
ラマダンとはイスラム教の5行のひとつ「断食」を行う月のことです。1年のうち約1ヶ月間ラマダン期間があり、日の出から日没まで、水を含めて何も口にすることができません。そのため施設側は、外国人本人が日中は食事できないことを念頭に、ラマダン期間中は入浴介助など負担のかかる業務は最小限にするなど工夫しましょう。またイスラム教はお酒が禁止なので、飲み会の場でお酒を勧めるなども避けたほうが良いでしょう。
ヒジャブ
ヒジャブとはイスラム教を信仰する女性が身につけるスカーフです。正式には手、顔、足元を除き、長くて緩く透けない衣服で完全に覆うことを意味し、目的として性的な外的要因を排除するなどの目的で女性が身につけます。宗教の解釈によって身につけ方は異なりますが、尊重し着用を認めると良いでしょう。
インドネシアの特定技能人材を採用する流れ
インドネシアの特定技能人材を採用する方法をご紹介します。
1.特定技能外国人を募集、雇用契約を結ぶ
インドネシアの特定技能外国人を募集し、現地の送り出し機関からの人材紹介を受けるなどして、雇用契約を結びます。
2.在留資格認定証明書を地方入国在留管理局に申請
在留資格認定証明書とは、日本政府が外国人の日本在留を認める証明書です。書類の記載以外にも、法務省の要求する健康診断、インドネシア人への母国語や英語での説明、住む場所の用意などが必要となります。
自社で支援する場合は、これらの対応を全て各介護事業所が行う必要があります。登録支援機関に委託すれば介護事業所の負担を減らすことができますので、特定技能外国人の採用には登録支援機関の利用がおすすめです。
3.交付されたら本人に送付する
在留期間認定証明書が交付されたら、インドネシアにいる特定技能外国人本人に送付します。こちらも登録支援機関に委託することが可能です。
4.特定技能ビザの申請
出入国在留管理庁に必要書類を提出します。
【必要書類】
・申請書(外国人・受入れ機関がそれぞれ作成)
・技能水準、日本語能力水準に関する書類
・労働条件に関する書類
・労働保険・社会保険・税に関する書類(外国人・受入れ機関)
・特定技能(1号)の外国人の支援に関する書類
書類の準備は、はじめて自社で採用する場合は時間や手間がかかります。専門知識も必要ですので、書類準備も登録支援機関へ委託すると負担を最小限に抑えることができます。
5.住宅準備や現場職員への説明など特定技能外国人が働く環境を整える
特定技能外国人が働きやすい環境を整えます。具体的には住居の確保、生活オリエンテーションなどです。入国したインドネシア人がスムーズに就労に移行できるよう、準備が必要となります。現場職員への説明や、宗教についての周知などもこのタイミングで行うと良いでしょう。
6.日本に入国、就労開始
上記の準備が完了したら、特定技能外国人がインドネシアを出国、日本に入国します。日本到着時に入国審査官より入国が認められたら、特定技能の在留資格が与えられます。その後携帯電話の準備や銀行口座開設など公的手続きが必要になりますが、携帯電話や銀行口座開設などの生活支援については、登録支援機関に委託することが可能です。現場の負担を減らしながら採用ができるため、特定技能採用時には登録支援機関を利用することが一般的です。
インドネシアの基本情報まとめ
・インドネシアは東南アジアの南部に位置し、18,000の島々からなる国家
・日本の5倍程の国土を有しており、約2.5億人の人が住んでいる
・公用語はインドネシア語
・人口の87%がムスリム(イスラム教徒)
インドネシア人は介護職に適した人材
インドネシア人は日本語が聞き取りやすい上に、若い人材が多いため介護職として魅力的です。しかし特定技能の採用には専門知識が必要となるため、登録支援機関の利用が一般的です。利用する場合はサポート内容など価格以外の部分もしっかりと確認しておきましょう。
登録支援機関については、日本で長く働くために必要な介護福祉士の取得サポートはあるのか、生活支援や住居の準備、書類の手続きなどどこまでサポートしてくれるのかの具体的な確認が必要です。
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