「介護施設を運営しているが、人手不足に悩んでいる」
「外国人の採用を検討している。ミャンマー人の特定技能はどうだろうか」
「ミャンマーの特定技能人材の採用方法について知りたい」
本記事はこのようにお悩みの介護施設経営者・人事担当者に向けて執筆しました。最近では、人材不足をカバーするために外国人を採用する施設も増えています。そのような中で、ミャンマー人の採用を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、ミャンマーの特定技能人材の採用について詳しく解説します。
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目次
ミャンマーの基本情報
ミャンマーはインドやバングラディッシュ、タイなどと国境を接する人口5,441万人(2020年)の国です。日本の約1.8倍ほどの国土を有しておりビルマ語が公用語となっています。国民の90%が仏教徒です。
所得水準は東南アジアの中でも低く、平均月収は1〜2万円程度といわれています。
ミャンマーの特定技能人材の特徴は?
ミャンマー人を採用する前に、まずはどのような国民性なのか知っておきましょう。ミャンマー人は誠実な人が多く、宗教上の理由で「人に尽くしたい」と考える人も多いです。各特徴を詳しく見ていきましょう。
人に尽くす国民性
ミャンマーは国民の約90%が仏教徒の国です。「徳を積むと来世で良い思いができる」という考えがあることから、人のためになることや常に良い行いをする慣習があります。また、年上に敬意を払うのも特徴です。歳の離れた目上の人、それから仏教徒のためお坊さんに敬意を払います。人に尽くす国民性のため、介護職には向いている人材といえるでしょう。
おっとりとした性格
東南アジアならではの温暖な気候からか、ミャンマー人にはおっとりとした性格の人が多いです。他人同士であってもすれ違う時はいつも笑顔で、目が合うとニッコリと笑ってくれます。仕事が忙しい時でも笑って楽しみながら乗り越える人が多いです。
日本語の上達が早い
ミャンマーの公用語はビルマ語ですが、文法が日本語と似ていることもあり、日本語の上達が早いと言われています。しっかりと勉強を積んできた人なら、介護施設における日本語でのコミュニケーションや読み書きもそつなくできるでしょう。
日本語とまったく異なる言語の国と比べると吸収が早いため、コミュニケーションのすれ違いも少なく済むでしょう。
若い労働力が多い
ミャンマーの全人口の平均年齢は29歳です。日本の48.9歳と比べるととても若く、働き盛りの若年層が多数を占めています。
ミャンマーの特定技能人材を受け入れる流れ
昨今の情勢もあり、現在ミャンマーでは特定技能試験を行っていませんでしたが、10月からタイで特定技能試験が受験可能となり、10月25日からはよりヤンゴンでも受験できるようになりました。そのため、現在はミャンマー人を海外から受け入れることも可能です。
特定技能雇用契約の締結
受け入れ機関は「技能実習2号または3号を良好に修了したミャンマー人」もしくは「特定技能試験に合格したミャンマー人」と特定技能の雇用契約を締結します。
在留資格認定証明書の交付申請
受け入れ機関は地方出入国在留管理官署に「特定技能に係る在留資格認定証明書」の交付申請を行います。受け入れ機関は交付された証明書の原本をミャンマー人に郵送します。
ビザ発給の申請
契約を結ぶミャンマー人は、日本より郵送された在留資格認定証明書を在ミャンマー日本国大使館に提示し、特定技能に係るビザ発給の申請を行います。
住居の準備や現場職員への説明
特定技能外国人が働く環境を整えます。住居の確保や国民性や宗教について現場職員へ説明会を開くなど、入国後スムーズに日本に馴染めるよう準備を行います。
日本へ出国・就労開始
手続きを行ったミャンマー人は、日本での審査の結果、条件に適合していると認められれば上陸が許可されます。許可されると「特定技能」の在留資格が付与され、就労を開始することができます。
本人と雇用契約を結ぶ
現在のところ、ミャンマー現地から人材を採用することも、日本国内に住んでいるミャンマー人を雇用することも可能です。日本在住のミャンマー人は、直接介護施設に申し込んだり、ハローワークや職業紹介業を介して求職することができます。ただし、企業や施設側が採用対象とできるミャンマー人は、過去に「技能実習2号または3号を良好に修了した人」もしくは「特定技能試験に合格した人」に限ります。
在留資格認定証明書交付の申請
ミャンマー人を受け入れる企業や施設は、地方出入国在留管理官署に、在留資格認定証明書(外国人が特定技能人材として就労するための証明書)を提出する必要があります。証明書が交付されたら、ミャンマー人本人に証明書の原本を郵送しましょう。
特定技能ビザの取得
在留資格の変更ができると「特定技能1号」(介護は1号となる)へ移行され、在留カードとともに指定書が発行されます。
就労開始
すべての手続きが完了すると「特定技能外国人」として就労できます。就労後は3ヶ月に一度活動状況を出入国在留管理庁に報告する必要があります。
特定技能の受け入れには様々な準備や対応が求められますが、ビザの申請や生活サポートなど支援の一部を登録支援機関に委託し、介護事業所の負担を減らすことが可能です。一般的には登録支援機関を利用し、支援の委託契約を行った上で特定技能人材を採用する場合が多く見受けられます。
以下の記事では海外にいる人材と日本国内にいる人材によってどのように手続きが変わるのかを詳しく解説しています。あわせてご確認ください。
ミャンマー人の特定技能人材を受け入れる際の注意点
異文化理解を深めておく
「文化の違い」からコミュニケーションにズレが生まれる場合もあります。事業者側はミャンマーの宗教や慣習を理解するために、日本人従業員向けの研修などを行いましょう。
思ったことを言えないケースがある
先述したように、ミャンマー人は年上を敬う傾向にあります。そのため、上司から何か指示を受けたとき、本当は自分の意見や負担があったとしても、直接言えない場合があります。事業者側はミャンマー人本人の気持ちに変化がないか、こまめにチェックすることが大切です。少しでも異変があれば、接し方を変えたり、本人が思ったことを言いやすくなるような環境を作るような努力をしましょう。
【まとめ】ミャンマー人は介護職に適した人材
ミャンマーは日本にもなじみのある仏教国で、人のためになることを行う習慣があることなどから介護職として魅力的な人材です。ただ、宗教や慣習、価値観の違いも多いため、施設側は日本人従業員向けの研修を行うなど、異文化理解を深める工夫をしましょう。
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