介護業界にAI・ロボットを導入すれば負担は減るのか?活用事例と現状の課題

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介護業界にAI・ロボットを導入すれば負担は減るのか?活用事例と現状の課題

介護職員の不足や業務量の多さを改善すべく、AIやロボットを導入したいと考える介護施設は多いのではないでしょうか。

最近では、さまざまなAIやロボットが開発されており、介護現場に導入することで介護職員の業務負担が軽減できると期待されています。しかし、実際の導入にはまだまだ多くの課題が存在しているのが現状です。

この記事では、介護業界が抱えている課題、AIやロボットを導入することで得られるメリット、介護業界におけるAIやロボットの活用事例、活用状況と現状の課題について解説します。


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介護業界においてAIやロボットが注目される背景

高齢化が進み、介護を必要とする人が増える一方で、介護業界では以下の2つの課題が深刻化しています。

  • 介護人材不足
  • 社会保障費の増加

順番に解説します。

介護人材不足

令和3年に厚生労働省が発表した「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」によると、

  • 2023年度には約233万人(+約22万人(5.5万人/年))
  • 2025年度には約243万人(+約32万人(5.3万人/年))
  • 2040年度には約280万人(+約69万人(3.3万人/年))
    ※()内は2019年度(211万人)比

の介護職員を確保する必要があると推計されています。
これは、2019年度の介護職員数約211万人を基準とした場合、2023年度には約22万人2025年度には約32万人多く確保する必要があるということです。

実際に労働する介護職員が増えない場合、介護職員一人あたりの業務負担が大幅に増加してしまい職員の休職や退職に繋がる恐れがあるため、早急に改善していかなければならない問題です。

社会保障費の増加

次に、社会保障費の増加も問題になっています。厚生労働省が発表した「平均寿命と健康寿命の推移」によると、平均寿命は延びているものの、平均寿命に対して健康寿命は高くなっていません

健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されずに生活できる時間」を指します。この健康寿命が高くなっていないことが原因で、医療費や介護費などの社会保障費が増加し続けているのが現状です。

さらに、日本人口の5人に1人が75歳以上の後期高齢者となる2025年以降については、多くの後期高齢者を支えるための社会保障が限界を迎えるとされています。

介護の需要は大幅に増えることが予測されていますが、労働人口は減少するため、介護保険などに充てるための財源の確保、医療・介護人材の確保が困難な状況になると予測されています。

出典:総務省統計局「高齢者の人口」
  :厚生労働省「我が国の人口について」

これらの課題を解決するために、介護業界においてAIやロボットが注目されています。AIやロボットを活用することで、業務の効率化や負担軽減が期待でき、少ない人員でも介護サービスの質を落とさずに維持することにつながります。サービスの質が維持できれば、介護サービスの利用者やそのご家族の満足度向上が見込めるでしょう。

介護業界におけるAIやロボットの活用事例

ここでは、AIやロボットの活用事例を紹介します。どのAIやロボットにも便利なシステムが搭載されています。

1. センサ×AIで行動をモニタリングする見守りシステム

「LASHIC+(ラシクプラス)」サイトのキャプチャー

凸版印刷株式会社が提供する「LASHIC+(ラシクプラス)」は、センサとAIを組み合わせたもので入居者の行動をモニタリングする見守りシステムです。

サービスのコンセプトは、入居者の「プライバシーの配慮」と一人ひとりの「行動把握」です。センサを活用することで、介護職員はすべての入居者の行動を常に把握することが可能になります。

このセンサは、入居者それぞれの行動をモニタリングしながらデータを取得します。取得したデータをAIが解析・学習し、もしも入居者が普段と異なる動きをしたときは、センサが作動して介護職員に入居者の異常行動を通知します。これにより、入居者の事故の予兆などを発見することも可能です。

「LASHIC+(ラシクプラス)」

2. AIがケアプランを提案するシステム

「SOIN(そわん)」サイトのキャプチャー

株式会社シーディーアイが提供する「SOIN(そわん)」は、AIがケアプランの作成・提案を行うシステムです。「SOIN」を導入することで、ケアプランに対する客観的な視点を得られたり、利用者ご家族への説明が容易になったりと、AIの力を借りることで得られる効果は大きいでしょう。

このサービスは「基本生活情報」と「新体制新情報」の74項目と、「状態の悪化を防止したい項目」を利用者ごとに入力することで、AIがそれらのデータを基に、利用者のケアの現状やケアプランの改善策を提案を受けることができます。

「SOIN(そわん)」

3. AIが送迎計画を自動作成するサービス

「DRIVEBOSS(ドライブボス)」サイトのキャプチャー

anasonicが提供する「DRIVEBOSS(ドライブボス)」は、AIが送迎計画の自動作成を行うサービスです。
送迎計画の作成は、土地勘がないと難しく、頭を悩ませる方も多いでしょう。「DRIVEBOSS」は、利用者の送迎先や到着時間を入力するだけで、送迎計画を自動で作成することができます。たとえ新人の職員であっても簡単に送迎計画を立てることができるため、送迎計画の作成に費やしていた時間を大幅にカットすることができるでしょう。

また、効率的なルートで送迎計画を作成してくれるのも特徴です。さらに、送迎時のルート案内やドライバーの送迎実績データをクラウドに記録することで、ドライバーの運転に対する振り返りができる便利なサービスも搭載されています。

「DRIVEBOSS(ドライブボス)」

4. AIを搭載した介護支援ロボット

「Aeolus Robot(アイオロス・ロボット)」サイトのキャプチャー

丸文株式会社が代理店を務める「Aeolus Robot(アイオロス・ロボット)」は、AIを搭載した介護支援ロボットです。

夜間巡回や除菌作業、警備などの面でサポートしてくれる強い味方です。事前に施設内のマップを作成しておけば、自動走行で巡回をしてくれます。また、人のサポートなしで部屋のスライドドアの開閉やエレベーターの乗降ができるため、人手が少ない夜間業務において活躍が期待できるでしょう。

さらに、利用者を顔だけでなく背後からも特定できるのが特徴です。人物の姿勢を見ることで、人物が立っているか、座っているか、倒れているかなどの状態を判断することもできます。

「Aeolus Robot(アイオロス・ロボット)」

5. AIを搭載した会話ロボット

「PALRO(パルロ)」サイトのキャプチャー

富士ソフト株式会社が提供する「PALRO(パルロ)」は、AIを搭載した会話ロボットです。気軽な会話が行えるので、介護施設でのレクリエーション、離れて暮らす高齢な家族の見守りなど、さまざまなシーンで活用できます。

会話やダンスができるため、高齢者のよき話し相手にもなり、介護の助手的存在になることが期待できるでしょう。

介護以外では、企業のイベントブースで商品説明を行ったり、研究期間でさまざまな研究・開発に利用されています。

「PALRO(パルロ)」

6. AIを搭載した除菌清掃ロボット

「Whiz(ウィズ)」サイトのキャプチャー

ソフトバンクが提供する「Whiz(ウィズ)」は、AIを搭載した屋内除菌清掃ロボットです。

障害物にぶつからないようセンサで検知しながら隅々まで清掃できるのが特徴です。人の動きを検知すると、自動で一時停止や回避をするため、人とロボットがぶつかる心配はありません。事前に掃除のルートを作成しておけば、あとはボタンを押すだけで自動で清掃を行ってくれます。

また、埃の舞い上がりを防ぎ、埃に潜んだ細菌やダニ、ウイルスなども徹底的に吸い取ることができるのも特徴です。世界出荷販売台数約20,000台を突破した実績を持つ人気の清掃ロボットです。

「Whiz(ウィズ)」

介護業界におけるAI・ロボットの活用状況と課題

公益財団法人介護労働安定センターの「令和3年度介護労働実態調査」によると、介護事業所における介護ロボットの導入率は以下のようになっています。

介護現場において、介護職員の数が足りていないという問題を抱えていますが、AIやロボットの導入率はまだまだ低いのが現状です。これは、ロボットの費用が高額であることに加えて、導入の際にデジタルに慣れていなかったり使い方を覚えるまで時間がかかったりするなど、使用する職員の心理的負担が大きいことも理由として考えられます。

金額面の課題については、介護ロボット導入時に使える補助金制度を設けている市区町村もあります。以下の記事にまとめておりますので、ご活用ください。

そのほかの課題については、以下の記事でまとめておりますのであわせてご覧ください。

また、業務効率化を目指して、ICT機器を使うという選択肢もあります。AIやロボットがいまだ導入率が低いなか、ICTは普及しつつあります。

たとえば、介護報酬算定を手助けするソフトや、介護職員のシフト管理・給与計算のソフトなど、介護業務を効率化できるものが挙げられます。導入費用が比較的安く、パソコンやタブレットなどとインターネット環境さえあれば簡単に利用できるものが多いため、普及が拡大していると考えられます。

AIやロボット、ICTの活用が介護問題解決の鍵を握る

今後介護職員の必要数が大幅に増加することが予測される介護現場においては、AIやロボットの活用が今後の介護問題を解決するカギとなるでしょう。

AIやロボットの導入はハードルが高いと感じる場合は、ICTの活用を検討しましょう。ICTはお持ちのデバイス(パソコンやタブレットなど)とインターネット環境があれば利用できるため、導入のハードルは比較的低いでしょう。

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職員の負担を軽減できるだけではなく、介護サービスの時間を増やすことができるため、利用者やご家族の満足度を高めることに繋がります。人手不足の課題解決のために、AIやロボット、ICTを積極的に活用していきましょう。

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