わかりやすい「科学的介護推進体制加算」とは?提出の頻度・方法

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わかりやすい「科学的介護推進体制加算」とは?提出の頻度・方法

令和3年度の介護報酬改定によって、新たに導入された「科学的介護推進体制加算」

LIFE(科学的介護情報システム)を活用することにより、今後科学的根拠の基に介護施設の サービスの質が向上すると期待されています。

新設された制度であり、介護老人保健施設では8割以上ですが、介護老人福祉施設では5割程度が活用と、「どのような制度なのか理解していない」「実際に利用するためにはどうすれば良いのか知りたい」という人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、科学的介護推進体制加算について、制度の概要や算定要件などわかりやすく解説します。


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科学的介護推進体制加算とは?

科学的介護推進体制加算とは?

科学的介護推進体制加算とは、介護保険法に定められた高齢者の尊厳を保持して、自立した日常性生活を支援することを理念とした介護保険サービスにおいて、科学的介護情報システム(LIFE)へのデータ提出とフィードバックの活用により、PDCAサイクルの推進とケアの質の向上を図る取り組みを評価する加算です。

高齢者の自立した日常生活を支えるためには、科学的裏付けに基づいた「根拠のある介護」が必要です。

引用:科学的介護とは|厚生労働省

根拠のある介護を実現するためには、科学的に妥当性のあるデータを現場から収集して蓄積・分析する必要があります。データを現場から収集して蓄積・分析するために導入されたのが「LIFE(科学的介護情報システム)」です。

科学的裏付けに基づく介護(科学的介護)とは

引用:科学的介護情報システム(LIFE)について|厚生労働省

日本全国の施設から「LIFE(科学的介護情報システム)」を通してデータを集め分析。集積されたデータから現場で計画の見直し等に役立つフィードバックを行います。またデータを収集することで、日本の標準化を目的としています。

このPDCAサイクルが実現することにより、これまでよりも高齢者の自立支援・重度化防止が可能となり、介護保険制度の理念を実現が具現化できます。

科学的介護推進体制加算の対象となるサービス

科学的介護推進体制加算の対象となるサービス

ここでは実際にどのようなサービスが科学的介護推進体制加算の対象となるのか、また単位数はどれくらいなのか解説します。

施設型サービスの単位数

施設型サービスの単位数は、施設によって異なります。対象となる施設型サービスと単位数は、それぞれ以下のとおりです。

引用:第199回社会保障審議会介護給付費分科会資料|厚生労働省

【対象となる施設型サービスと単位数】

施設型サービスの種類単位数
介護老人福祉施設ⅰ 40単位/月
ⅱ 50単位/月
介護老人保健施設ⅰ 40単位/月
ⅱ 60単位/月
介護医療院ⅰ 40単位/月
ⅱ 60単位/月
地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護ⅰ 40単位/月
ⅱ 50単位/月

参考:科学的介護情報システム(LIFE)について|厚生労働省

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通所系・居住系・多機能型サービスの単位数

通所系・居住系・多機能型サービスの単位数は月に40単位です。対象となる施設は、以下のとおりとなります。

【対象となる通所系・居住型・多機能型サービス】

  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
  • 認知症対応型共同生活介護(予防含む)
  • 小規模多機能型居宅介護(予防含む)
  • 看護小規模多機能型居宅介護
  • 地域密着型通所介護
  • 特定施設入居者生活介護(予防含む)
  • 認知症対応型通所介護(予防含む)
  • 通所介護・通所リハ(予防含む)

科学的介護推進体制加算の算定要件と提出方法

科学的介護推進体制加算の算定要件と提出方法

ここでは科学的介護推進体制加算の算定要件と、どのような提出方法なのかについて解説をします。

算定要件①利用者の基本情報をLIFEから厚生労働省に提出すること

利用者が基本情報を「LIFE(科学的介護情報システム)」を通して、厚生労働省に提出する ことが必要です。

システムを通して提出する利用者の基本情報については、以下のとおりとなります。

【提出しなければならない利用者の基本情報】

  • 利用者ごとのADL値
  • 口腔機能
  • 栄養状態
  • 認知症の状況その他の利用者の心身の状況等に関わる基本的な情報

算定要件②LIFEの情報を活用してPDCAサイクルを回すこと

算定要件では、利用者の基本情報を提出するだけではなく、LIFEから提供された情報を有効に活用してPDCAサイクルを回すことが求められています。

現在介護施設等では、アセスメントとケアプランを基にサービス計画に基づいて自立支援や重度化防止のためのサービスを提供しています。根拠のある介護を実現するためには、多職種で連携しながら、フィードバックを基に必要に応じて見直しを行うことが必要です。

そしてサービス計画を見直すために活用できるのが、PDCAサイクルになります。

科学的介護推進体制加算におけるPDCAサイクル
Plan(計画)心や体に関する基本的な情報に基づいて、適切なサービスを提供するためのサービス計画を設定する
Do(実行)設定した計画に基づいて、自立支援・重度化防止を目標として介護を行う
Check(評価)LIFEを通して提出した情報や提供されたフィードバックをもとに、より良いサービス計画やサービスの提供の仕方を検討する
Action(改善)検討した結果をもとに従来のサービス計画を見直し、常にサービスの質向上を行う

制度のプロセスとしては、提出されたデータを分析して、介護施設等にフィードバックし、介護現場で計画の見直し等で活用することです。

今後データが集積されれば、介護施設等でLIFEを活用する体制が整備され、計画の見直しをその都度行うことで、質の高いサービスの提供が実現できます。

【理想的なPDCAサイクルのイメージ】

参考:科学的介護情報システム(LIFE)について|厚生労働省

LIFEの提出頻度

LIFEの提出頻度

算定要件となっている「LIFEへの情報の提出頻度」は、以下のように定められています。

【LIFEへの情報提出頻度】

  1. 利用者ごとに次の2〜5で定める月の翌月10日までに提出すること。
  2. 算定を開始しようとする月においてサービスを利用している利用者については、当該算定を開始しようとする月
  3. 加算の算定を開始しようとする月の翌月以降にサービスの利用を開始した利用者については、当該サービスの利用を開始した日の属する月
  4. 上記2・3のほか、少なくとも6ヶ月ごと
  5. サービスの利用を終了する日の属する月

参考:科学的介護情報システム(LIFE)関連加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について|厚生労働省

科学的介護推進体制加算制度のメリット

科学的介護推進体制加算制度のメリット

以下では、科学的介護推進体制加算制度を導入する2つのメリットについて解説します。

PDCAサイクルによってサービスの質の向上が可能に

加算のために義務付けられているLIFEへのデータを提出する際には、必ず施設等のICTの現状を見直す必要があります。また提出したデータを基にフィードバックを受けることができるため、施設や事業者、利用者ごとに確認を行い、PDCAサイクルを回すことが可能です。

さらにデータに基づいた最適なケア方法がわかるため、経験の浅いスタッフでも科学的根拠に基づいた介護が提供できるようになりサービスの質向上につながります。

業務の効率化を図ることができ経営の安定が期待できる

LIFEを通じてデータの提出やフィードバックの活用を行うことで、介護施設等においては、加算取得により、収益が得られます。

インターネット環境は必要となりますが、LIFEの利用自体は無料です。今までICT化になかなか取り組めなかった施設等も、LIFEを取り入れることでICT化のきっかけになるかもしれません。

無料で活用できるにもかかわらずデータの量は膨大であり、ICTを活用すれば業務の効率化を図ることが可能です。

LIFE導入による加算取得やICT化で、業務の効率化を図ることができるため、経営の安定にも繋がります。介護施設にとってLIFEを導入することは、介護の質の向上はじめ人材定着等、様々なメリットがあるといえるでしょう。

まとめ

まとめ

科学的介護情報システム(LIFE)は、加算取得においても細かい情報の提出が求められます。適切に活用することで、サービスの質の向上や業務の効率化など、様々なメリットがあるのが特徴です。

今後日本中のデータが集積していけば、フィードバックの精度も向上して、適正な施設運営に役立つことが期待できます。まだLIFEを活用していない施設は、今回の記事を参考にして導入してみてはいかがでしょうか?

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